暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第5章:幽世と魔導師
第147話「木曽三川の龍神」
[5/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
つつ、攻撃手段を削ぐように腕を斬り続けた。

「っ……!ダメ、私だけだと、足止めも出来ないわ」

「そうか。……だが、何かしら動きに違いはあるだろう?」

「ええ。一瞬だけ、拘束を破るために力を入れるのか、動きが止まるわ」

「なら、無駄ではない。続けてくれ。その間に、私と主で攻撃する」

 シャマルが何度も拘束を試み、アインスとはやては長距離砲撃を狙う。

「オオオオオオオオオオオオ!!」

「ッ!散れ!!」

   ―――“大尾撃(だいおげき)

 砲撃魔法を何度か撃ち込んだ時、木曽龍神が吼える。
 そして、咄嗟に前衛三人は散らばるように離れる。
 また、はやて達後衛組も上空に逃げる。
 ……その瞬間、寸前までいた場所を尾が薙ぎ払った。

「ちょ、直撃したくねぇな……アレ……」

「見ろ、尾が当たった木が枯れている。……ただ強力なだけじゃないらしい」

 攻撃後の惨状を見て、ヴィータが呟き、シグナムが冷や汗を垂らす。

「……予備動作がわかるだけ、マシって状態やな……」

「あの巨体で、攻撃速度は中々なものです。……時には、回避が困難になるかもしれません。退き際を見極めて行動しないといけません」

「昔の陰陽師たちは、こんなん相手にしてたって事やろ?……よぉ倒せたなぁ……」

 陰陽師ははやて達と違って空を飛べなかった。
 その事も含めて、昔はどうやって倒していたのか気になるはやてだった。

「……援護するように砲撃しても意味ないな。目を付けられるのも承知で、大火力を叩き込んだ方が良さそうや」

「そうですね。幸い、あの鱗は極端に丈夫と言う訳ではありません。ただ火力が高いだけの魔法でも、通じるようです」

「となると、叩き込むのは火力重視の魔法やな。えっと……」

 夜天の書に記録される魔法を探るはやて。

「……やっぱり、なのはちゃんの魔法が一番か?」

「……いえ、あれは魔力を集束させるからこその魔法です。魔力を使わない相手なら、別の魔法が得策です」

「アインスも放つからなぁ……」

 攻撃を避けつつカウンターを少しずつ叩き込む前衛三人を視界に入れながら、どの魔法がいいか探すはやて。早めに決めるべきだが、如何せん種類が多すぎた。

「……主、一つ、適した魔法があります」

「なんや?」

「この“ミョルニル”と言う魔法です。夜天の書に記録される魔法の中でも、一番の火力を誇ります。……ただし、燃費が悪く反動もありますが」

 夜天の書をあるページで止め、アインスがそこに書かれている魔法を指す。
 それは、かつて優輝がアンラ・マンユの攻撃を相殺するのに使った魔法。
 その魔法は古代ベルカの中でも屈指の威力を誇っていた。
 もち
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ