第5章:幽世と魔導師
第147話「木曽三川の龍神」
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「最優先事項!絶対に直撃だけは避けてやぁ!!」
「言われなくても、わかってるってはやて!」
全員に聞こえるように、はやてが指示を飛ばす。
そして、その指示に応えるように、ヴォルケンリッターの皆は気を引き締める。
「はやてちゃんとアインスは私と一緒に後方支援。前衛はシグナムとヴィータちゃんに任せるわ。……本当ならザフィーラも前衛なのだけど……」
ポジションを決めるシャマルだが、ふと後方へと注意を向ける。
そこは、先程ザフィーラが吹き飛ばされた方向。
いかに盾の守護獣であるザフィーラとは言え、大ダメージは逃れられない。
「基本的に、シグナムとヴィータちゃんが攻撃を引き付けて、はやてちゃんとアインスで後方から攻撃。私は拘束と援護を担うわ。もし、隙ができれば、一気に叩き込む形で!」
「了解!」
大まかな行動を決めるだけで、各々行動を開始する。
細かい指示は必要ない。ヴォルケンリッターである彼女達は、歴戦の騎士だからだ。
細かく指示を出すよりも、各自で判断した方が連携も取れるというシャマルの判断から、この方針指示は為されていた。
「行くで!出し惜しみはなしや!全力で倒すんや!」
戦意を高めるように、はやてがそういう。
それに気づいたのか、敵の木曽龍神は、戦いの始まりを表すかのように咆哮する。
「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!」
「っ、ぐぅ……!?なんだ、これ……!?」
「ただの咆哮では、ないのか……!?」
その咆哮を比較的近距離で聞く事になったヴィータとシグナムは、咆哮の異質さに気づく。
「な、なんやこれ……体が怠いような……」
「……呪いの類です。それも、霊術の方の……」
まるで風邪を引いたかのような体の怠さに、アインスはそういう。
魔法にも呪い系の魔法が存在し、それと似た“瘴気”があったからこそ気づけた事だ。
『っ、はやてちゃん!敵が……!』
「ぁああああああああ!?」
「っ………!?」
リインが木曽龍神が何かするのに気づいた瞬間、ヴィータとシグナムが吹き飛ばされてくる。さらに、離れているはやて達にも衝撃波が襲った。
「……まさか、さっきまでは戦う気すらなかった言うんか……?」
その衝撃波の正体は、木曽龍神が放った霊力の放出。
それは、所謂深呼吸で息を吐き出したかのようで……はやての言う通り、木曽龍神が戦意を示すために放った“殺気”でしかない。
「っ、単純戦闘力はナハトヴァールより上やと思い!防戦に回ったらこっちが先に負ける!気圧されずに攻撃や!!」
震え
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