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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
第23話
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ガットとフィーの説明を聞いたステラはある人物の顔を思い浮かべ、フォルデは疲れた表情で溜息を吐いた。

「うふふ、そこに補足する形になるけど……ギルド総本部は”エレボニア帝国に接している外国の領土”―――つまり、メンフィルやクロスベルの領土にあるギルドの各支部にもA級遊撃士に加えてエステル達を含めたS級遊撃士も派遣しているのよ♪」

「ええっ!?え、A級遊撃士やS級遊撃士どころか、最近生まれたばかりの大陸で一人しかいないSS級遊撃士まで……!」

「まあ………という事はエレボニアに接しているメンフィルからクロスベルの領土のギルドにエステルさん達も派遣されているのですか。」

「エレボニアの領土に接しているメンフィルやクロスベルの領土に彼女達が派遣されたのは、エレボニアに”何らかの緊急事態”が起こった場合、いつでも応援に向かわせる為ですか?」

「ああ。幸いな事にメンフィル・クロスベルの両帝国政府はエレボニアと違って、ギルドへの規制は特にしていない―――いや、むしろ一人でも多くの高ランク遊撃士を自国の領土に派遣して治安維持に手を貸して欲しい申し出をギルド総本部にしたそうだからな。で、両帝国政府の申し出はいざとなったら、いつでもエレボニアに応援を送れる状況にしたいギルド総本部にとっては渡りに船だったから、エステル達を含めた多くの高ランク遊撃士をエレボニアの領土に接しているメンフィルやクロスベルの領土に派遣したそうだ。特に元エレボニアの領土で、”五大都市”だったオルディス、ルーレ、そしてバリアハートのそれぞれの支部に最低でもA級遊撃士2名を派遣していると聞いている。」

小悪魔な笑みを浮かべて答えたレンの説明を聞いたエリオットが驚き、セレーネが目を丸くしている中ある事に気づいたステラの問いかけにアガットは頷いて答えた。



「そうだったのですか……」

「……つくづくギルドには世話になってしまっているな。」

事情を聞き終えたリィンとラウラはそれぞれ静かな表情で呟き

「ま、エレボニアに何かあったら周辺諸国も他人事じゃねえからな。……本当なら、俺の後輩共―――エステル達がエレボニア入りするはずだったんだが……帝国政府の許可が下りなくて代わりに来たっていうのもある。」

「政府の許可が下りない………どうして政府は”ブレイサーロード”達をエレボニアに入れたくないんだろう……?」

「エステルとミントの場合、1年半前の戦争相手だったメンフィルから爵位を貰っている事もそうだけどエステルとヨシュアの親――――”剣聖”カシウス・ブライトが王国軍の重鎮だから許可が出なかったと聞いている。」

「……ま、もう一人―――ヨシュアの出身も含めて目をつけられてるみたいでな。それはともかく……村跡までは結構歩くはずだ。気を抜かずに
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