第3章
月光校庭のエクスカリバー
第26話 不穏な気配再びです!
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叫ぶ。
「合体?」
アーシアはそれが何を意味しているのかわからず、首を傾げる。
「親公認で同居してんでしょ? 若い男女が一つ屋根の下で夜にすることといったら、そりゃねぇ。むふふふ。ちなみに『裸の付き合い』を教えたのも私さ! どう? 堪能した?」
いやらしい笑みを浮かべてそう告げる桐生。
実はこの桐生という少女──イッセーたちに負けず劣らずなエロ娘だったりする。クラスメイトからは「匠」なんて呼ばれるぐらいだ。
「あれはやっぱりおまえか! ていうか合体って、おまえなんつうことを! 巨大ロボじゃあるまいし、そんな簡単に──ッ!? あ、俺、ちょっと用事思い出した!」
突然、左腕を押さえだしたイッセーがそう言って立ち上がる。
(副部長のところか?)
(ああ)
(じゃあ、左手が)
(そういうこと。ちょっと行ってくる)
自分たちだけに聞こえるように俺とアーシアと会話したあと、イッセーはそそくさと教室から出ていった。
「ねえ、明日夏くん。イッセーくんどうしたの〜?」
イッセーが立ち去ったあと、さっきまで机に突っ伏して昼寝をしていた鶇が心配そうにしながら訪ねてきた。
「用事だとさ──左腕のな」
最後のところだけを鶫にだけ聞こえるように言う。それを聞いた鶫もすぐにイッセーのことを把握した。
ライザーと戦うために一時的な禁手の力を得るために左腕を犠牲にしてドラゴンの腕になってしまったイッセーの腕だが、とある方法を行うことで一時的に元の姿に戻すことができた。現状、そのとある方法を行えるのは部長と副部長だけだった。イッセーが副部長のところに行ったのはそのためだ。
「なーんだ、別に付き合ってるわけじゃないんだ」
「ん〜、なんの話〜?」
桐生の何気なく呟いた言葉に首を傾げる鶫。
「兵藤とアーシアが付き合ってるかって話なんだけどさぁ」
「むぅ・・・・・・」
桐生の話を聞き、途端にムスッとしだす鶇。
「だってさ、鶫っち。あいつとアーシアって、いっつもくっついているし、何よりもアーシアってあいつのことが──ムグッ!」
「ああぁぁぁっ! 桐生さん、やめてくださいぃぃっ!」
顔を真っ赤にしたアーシアが桐生の口を手で塞ぎ、言葉を遮った。
「「うぅぅぅぅっ! あいつばかりが!」」
そんなアーシアを見て松田と元浜が号泣しながら慟哭していた。
「いますぐにこの怒りをイッセーにぶつけたいのに、そのイッセーがいまここにいない! この行き場のない怒りをどうすればいい、元浜よ!」
「あいつの悪評を流すだけではこの怒りは沈められん! こうなればだ、松田よ!」
松田と元浜が俺を睨んでくる。
「・・・・・・なんだよ
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