第3章
月光校庭のエクスカリバー
第26話 不穏な気配再びです!
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、切ない声も野獣の耳には届かず、未成熟の体を野獣の如く貪り!」
「そのうえ、貪欲なまでのイッセーの性衝動は転校したてのアーシアちゃんまで! 転校初日に襲い掛かり、日本の文化を教えると偽っては黄昏の時間で天使を堕落させていく!」
「ついには自分の家にまで囲い、狭い世界で終わらない調教が始まる! 鬼畜イッセーの美少女食いは止まらない! ──とまぁ、こんな感じだ」
「・・・・・・マジか? お、俺、周囲にそんなふうに見られているのか!?」
イッセーはそっとチラリチラリと周りを見渡す。俺も見渡すと、周囲の男女から共にイッセーに対する軽蔑と敵意の色が見えた。
ていうか、そんな根も葉もない噂が流れてたんだな。しかも、こいつの普段の行いの悪評が真実味を帯びさせてしまっているときている。
大方、イッセーの現状、ぶっちゃければ、美少女に囲まれている状態を妬んだ奴の犯行だろうな。というか──。
「その噂の出所、おまえらだろ?」
俺は心底呆れながら、先程の噂を熱弁した松田と元浜に言う。
「「よくわかったな」」
バカ二人はとくに誤魔化すことなく、むしろ堂々と不敵に笑みを浮かべて肯定した。
イッセーの現状を一番妬んでいるのは他でもない、こいつらだからな。
次の瞬間には、イッセーが二人の後頭部を思いっきり殴りつけていた。
「痛いぞ、鬼畜」
「俺たちに当たるな、野獣」
詫びれもせず、堂々と宣う二人にイッセーは激怒する。
「ふざけんな! 俺の悪い噂なんぞ流しやがって! いっぺん死んでみるか!」
「ふん! これくらいさせてもらわんと、嫉妬で頭がイカれてしまうわ!」
「いや! すでにイカれてるかもしれん!」
「・・・・・・おまえらなぁ」
逆ギレする二人にイッセーもさすがに呆れ始める。
「安心しろ。フフフ」
「ちゃーんと、女子だけでなく、おまえと明日夏と木場のホモ疑惑も流しておいたからぁ」
「多感な性欲はついに同性の幼馴染みやイケメンにまで!」
「一部の女子には受けがいいらしいぞ」
「「きゃー、受け攻めどっち──っ!?」」
なにやらふざけたことを抜かしていたバカ二人だったが、いつの間にか俺が頭を即座に握りつぶす勢いで掴んだことで面白がっていた表情が驚愕のものに染まった。
「なぁ、松田、元浜」
「な、なんだ・・・・・・?」
「どうしたのかな、明日夏くん・・・・・・?」
冷や汗を流すバカ二人に俺は冷淡に言う。
「俺たち、中学からの縁だよな?」
「「そ、そうでございますね・・・・・・」」
「なら──俺がこの手の話題をあの件以来嫌悪してるのは知ってるよなぁ?」
「「あだだだだだだだだだだだだっ!? 頭割れるぅぅっ!」」
わりと頭を割るつもり
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