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儚き想い、されど永遠の想い
390部分:第三十話 運命の一年その十
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ころにいる彼等を指し示した。見ればそこにいたのは。
 蝸牛だった。それも一匹ではない。何匹もいる。その彼等を指し示しての言葉だった。
「紫陽花には彼等が常にいます」
「蝸牛がですか」
「はい、絵になりますね」
「私は子供の頃蝸牛は」
 その蝸牛達、動いているの動いていないのかさえわからない様なゆっくりとした動きの彼等を見ながらだ。真理もこう話をするのだった。
「あまり好きではありませんでした」
「そうだったのですか」
「角が気持ち悪くて」
 その蝸牛の角を見ながらの言葉だった。

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