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儚き想い、されど永遠の想い
39部分:第四話 はじまりその三
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第四話 はじまりその三

「そうしたいと思います」
「舞踏の場にですね」
「どうも。舞踏は好きではないのですが」
 ダンスはだ。それは好きではなかった。彼は音楽を聴くことは好きでもだ。ダンスをするということはだ。彼の好むものではないのである。
「それでもですね」
「戻らないとなりませんね」
「では。それでは」
「はい、それでは」
 そしてだ。二人同時に言ったのだった。
「また」
「御会いしましょう」
 二人同時に言ってしまった。するとだ。
 彼等は驚いた顔になってだ。御互いを見やった。
 そしてそのうえでだ。まずは義正が真理に言った。
「また、ですか」
「そうですね。再び」
 真理もだ。そのことをここで話した。
「会いたい、ですか」
「おかしいですね。何か」
「そうですね。本当に」
「私達は御互いにそれはできないのに」
「そうなのに」
 八条家と白杜家、そのそれぞれの家のことを考えてだ。
 それをわかってだ。そのうえでの今の言葉だった。
 そしてだ。御互いに見てだった。
「こうして。この言葉を出すのは」
「どうしてでしょうか」
「けれど。本当に」
「そうですね」
 それでも御互いにだ。言い合うのだった。
「また。御会いしましょう」
「そうしましょう」
 二人は微笑みさえ浮かべ合った。そうしてだった。
 互いに別れた。だがそこには遺恨めいたものはなかった。
 義正は微笑んだまま戻った。するとだ。
 友人達がだ。その彼に対してこんなことを言ってきた。
「おや、また何かあったのかい?」
「いいことがあったのかい?」
「顔が笑ってるよ」
「笑ってるかな」
 自分でもだ。ある程度自覚していた。だからこう返したのだった。
 そうしながら彼等の中に戻るとだ。そうして話をした。
 その彼にだ。友人達はこうも話した。
「まあ君もね」
「少しは女性と付き合うといいよ」
「そろそろ。考えないといけない歳だしね」
「それもあるしね」
「結婚だっていうんだね」
 ここでだ。義正は自分から言った。
「それのことだね」
「そうそう、結婚ね」
「結婚もしないといけないしね」
「そろそろね」
「結婚、今でも」
 それについてどう思うのかも話したのだった。
「実感できないけれどね」
「そうだよ。真面目に考える頃だよ」
「結婚だけじゃなくて異性のこともね」
「プラトニックとかそういう淡いものじゃなくて」
「本気に考えないとね」
「恋愛、そして結婚」
 その二つがだ。彼の中に宿った。
 それを実感しながら。彼はそこにいた。そしてだ。
 真理も友人達のところに戻った。するとだ。
 喜久子がだ。彼女に対して話してきた。その話すことは。
「あの、真理さん」
「何かあ
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