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駄目親父としっかり娘の珍道中
第83話 無邪気な子供は時々残酷な事を楽しむ事もある その2
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郎は銀時の友達でしょ?」
「・・・・・・」

 銀時は黙った。
 確かに、桂とは過去に共に戦った仲間でもあり友人なのかも知れない。
 多少面倒な一面はあるが決して悪い奴ではない。国を壊そうとしているテロリストではあるが、それもこの国を憂いての事。
 しかし、同じテロリストでもあいつは―――

「そう言えば、晋助は元気にしてる? 二人とも何時も喧嘩ばかりしてて、その度に辰馬が殴られてたよね」
「・・・・・・あいつとは、もう昔のような仲じゃねぇよ」
「・・・・・・私が居なくなってから、皆変わったんだね?」
「あぁ、ヅラの奴は馬鹿な事をしつつ攘夷活動をしてて、辰馬の奴ぁ江戸を飛び出して商いをしてやがる。んで、高杉の奴は・・・」
「何もかもを壊そうとしている・・・そう言う事なの?」
「あぁ、変わったと言えば変わったな。もう、昔みてぇに肩を並べるこたぁねぇだろうよ」

 何処か遠い目をしながら言う銀時を見て、紅夜叉は寂しそうな顔をしだした。
 二人が喧嘩をしていたのは彼女も知っている。だが、喧嘩と言っても他愛無い痴話げんかみたいな程度だ。
 そして、その度に仲裁に入った辰馬が被害を受け、最後に彼女が仲裁してようやく収まる。
 それが毎度おなじみの光景でもあった。
 
「もう、随分経つんだね・・・私が死んでから―――」
「そうだな、随分経つだろうな。正確な数値は忘れたけどよ」
「教えてくれても良いじゃない。意地悪」
「やだ、俺の年がばれる。俺は未だに二十台って事で通してんだよ」
「それ、結構無理してない?」
「してない! 俺は未だにうら若き二十台の好青年だ! ジャンプ主人公がおっさんなんてあり得ないだろうが」
「そうなんだ」

 銀時がジャンプを語りだしたらきりがない。それは既に承知の事故にそれ以上深く追求はしなかった。
 出来れば聞きたかったのだが、生憎今はそれどころではないようだし。


「んで、どうやれば俺は元の場所に帰れるんだ? 流石にこのままって訳にはいかないだろうし」
「それなら問題ないよ。今は銀時の意識がない状態だから此処に居るだけであって、銀時の意識が戻れば元の世界に戻れる。それに、もうすぐ意識が回復するだろうからこの世界からも出られると思うよ」
「あ、そう・・・そりゃ良かった良かった」

 安堵する銀時。そんな銀時の右肩に紅夜叉はそっと手を置く。
 彼女の体を伝って柔らかい光と温かみが流れ込んで来る。
 だが、突然肩を掴まれた銀時は慌てふためきだした。

「ま、待て紅夜叉! 流石に不味いから! 今此処では不味いから」
「??? 何を言ってるの?」
「いや、良く考えろよ! これはR15を入れてるとは言え一応健全な小説を謳ってるんだぞ! そんなとこで〇〇〇〇なんて入れたらそ
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