第三章
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「そもそも」
「はい、それはです」
「それはというと」
「僕の祖父がゴルフをしていていつも家にクラブがあって」
「印象に残っているからだね」
「そうです、僕の中に」
それでというのだ。
「僕はテニスをしていますが」
「ゴルフの方が印象に残っているからだね」
「いつも家でクラブを観ていますので」
「わかったよ、じゃあ今日にでもね」
「ゴルフをですね」
「テレビで観よう」
若者に確かな声で約束した、そしてだった。
アルフレドは若者が帰った後で飲み続けながらテレビでゴルフの試合を観た、するとだった。
思い立つものがあった、それで。
次の日に店に行ってクラブを一式買ってその足でホールに行って打ってみた。それから毎日だった。
ホールや打ちっぱなしに行きゴルフのトレーニングを開始した、彼は毎日朝から晩までゴルフ漬けの日を送る様になった。
するとだ、平和になった世界で彼は今度はゴルファーとして知られる様になった。
「またホールインワンか」
「凄いものだな」
「どんなホールでも高得点を出す」
「凄いな」
「凄いのは射撃だけじゃなかったんだな」
「英雄は射撃だけじゃなかったか」
「ゴルフも凄いんだな」
三つの種族の者達がかつての英雄を見て話した。
「あっという間にプロデビューをして」
「それでどんどんタイトルを獲ってな」
「凄いことになってるよ」
「今や太陽系を代表するゴルファーだ」
「暫くどうしているかと思っていたら」
「酒ばかり飲んでいたらしいけれどな」
このことは密かに言われていた、若者だけが知っていることではなかった。
「それがな」
「もう酒浸りじゃなくてな」
「立派なプロゴルファーだな」
「そうなったな」
こう話すのだった、アルフレドは実際にだった。
平和な世界でプロゴルファーとして知られる様になった、タイトルを次々に獲得するまでの。
その彼にだ、若者は話した。
「まさかです」
「私がだね」
「はい、そこまでになられるとは」
「あれから君に言われてテレビを観てね」
「そうしてですか」
「ふと感じるものがあったんだ」
アルフレドは今は飲んでいない、ホールの端でクラブを持って話をしている。
「それではじめてみたら」
「面白くて、ですか」
「夢中になってね」
「元々才能があったんですね」
「そうだね、私にはこちらの才能もあったみたいだね」
射撃のそれだけでなくというのだ。
「幸いね、だからだよ」
「プロにもなれて」
「楽しめているんだよ」
「そうですか」
「それじゃあ今日もね」
「はい、練習をですね」
「するよ」
アルフレドは若者に笑顔で言い実際に彼との会話の後でゴルフの練習をはじめた、戦争の時代の英雄は平和な時代では名
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