荒れ狂う戦場
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セレナの相手を買って出たルーファスとオルガ。それに続いてトライメンズがブラッドマンの相手に名乗りを上げた。
「3人の相手はいい。問題はもう1人だ」
「え?もう1人?」
ミネルバの言葉に驚いたスティング。彼女は彼に向かって頷いてみせると、ある事実を話し始めた。
「アルバレス軍の奥から強大な魔力を感じた。おそらく、奥にもう1人16がいる」
それを聞いて全員が顔を見合わせる。まさかここまで出てきている戦力の他にも強者が隠れているとは・・・考えただけで嫌になってくる。
「そいつが前線に上がってこない限りは対処のしようがないよ」
「そうね。まずは見える敵を倒さなくっちゃ」
「はい」
ヒビキ、ジェニーのもっともな意見にユキノが頷き、ミネルバも納得した。拭いきれない不安の中、夜は更けていった。
シリルside
「明日にはハルジオンに着く。今日はゆっくり休んでおくんだ」
「はい」
「わかりました」
ハルジオン港の解放の加勢に向かっている俺たちは森の中で野宿をしていた。今ハルジオンがどんな状態なのかはわからないが、これ以上の犠牲者を出さないためにも頑張らなければ。
「あんたも無理しすぎないでよね」
「看病するのはシリルとウェンディなんだから〜」
アジィールとの戦いにより全身ボロボロのエルザさん。それでもこちらに来てくれた彼女には本当に頭が下がる。
「グレイ様、こんなこともあろうかと二人入れる寝袋を用意しました」
「ヤダよ、熱いし」
気を効かせたつもりなのだろうが、顔が見えるところがハート型の寝袋を出したジュビアさんだがあっさり拒絶されてショックを受けていた。
「で、あいつは何をしてるんだ?」
とりあえずジュビアさんの寝袋にはエルザさんが入ることになったようで、眠る準備をしていたところ、俺たちから離れたところで月を見上げているラクサスさんが気になった。
「しばらく一人にしてくれだとさ」
「あいつの気持ちもわからんではないが、あまり追い込みすぎないでほしいものだ」
この一年同じギルドに所属していた人物の死・・・それは彼の心に大きな傷跡を残していた。
俺たちは彼のその気持ちを察し刺激しないように眠りに着く。そろそろ眠れそうかと思っていたところで、ウェンディの隣にいたシャルルが勢いよく飛び起きた。
「どうしたの?シャルル」
ウェンディとセシリーはすでに眠っているので俺が声をかける。彼女は真っ青な顔をしており、額には大粒の汗が滲み出ている。
「な・・・なんでもないわ・・・」
しらを切ろうとするが彼女の様子がおかしいのは明らか。俺はシャルルを連れ出すと、何があったのか
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