ペルソナ3
1977話
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、そいつは致命的な破滅をもたらす可能性がある」
「……おや、私の事をよく理解してくれているようで、何よりです。貴方のような人がそちら側にいたとは。少し驚きですね」
槍を背中……正確には心臓の裏に突きつけられており、それこそ俺がその気になれば一瞬で命を奪われる状況にあるにも関わらず、タカヤの口調に恐れや動揺といった色はない。それこそ、今の状況に何の恐れも抱いていないかのように。
普通なら、これは自分の中にある恐れや動揺といったものを隠すように装っている……と、そう考える事も出来るが、タカヤの場合はそういのは全く関係なく、今の態度を取っている。
もしここで背中から心臓を串刺しにして殺されても、恐らく……いや、間違いなくタカヤは恐怖を覚えないのだろう。
「幸か不幸か……いや、この場合は不幸以外のなにものでもないか。ともあれ、俺の知り合いには方向性は違えど、お前と似たような性格の奴がいたからな。慣れている……って言い方はどうかと思うが、ともあれそんなところだ」
「ほう、私と同じ性格ですか。非常に興味深いですね。出切れば、是非会ってみたいところです。紹介して貰えませんか?」
「そうだな、お前がこれから行く……いや、逝く先にいると思うから、お前なら会えば分かるだろうよ」
まぁ、ここはギアス世界とは全く違う世界だ。
そうである以上、もしここで死んでも本当に同じあの世に向かうのかどうかは分からないが、それでもここで生きているよりは、シュナイゼルに会える可能性はあると思う。
まぁ、あの世なんて存在が本当にあるかどうかは分からないけどな。
……いや、俺が転生したのを思えば、あるんだろうが。
自分を納得させるように呟き、そろそろいいだろうと美鶴に視線を向ける。
だが、やはり帰ってくるのは首を横に振るという行為のみだ。
「駄目だ、アクセル。その男達を殺す事は許可出来ない」
「別に、美鶴の許可が必要だとは思わないが? 何なら、俺から武治に言ってもいい」
そう言った瞬間、タカヤの身体が微かに動く。
それはタカヤが意図して動いたというのではなく、反射的な動き。
「アクセル、でしたね。今、貴方は武治と言いましたが、それはもしかして桐条武治の事でしょうか? 桐条グループ総帥の」
「ん? ああ。そう言ったが? お前に何か関係あるのか?」
……まぁ、桐条グループの研究で影時間が生まれたことを考えると、とてもではないが関係ないとは言えないだろうが。
「くっ、ははは。そうですか。なるほど、それは面白い。……いいでしょう。私は貴方達に降伏します」
「ちょっ、タカヤ!? 一体、何を考えて……」
「その代わり、彼は見逃してくれませんか?」
「タカヤ!?」
信じられないといった様子でタカヤを見るジ
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