暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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に見るものだけだったのに対し、こちらは内面――――内部まで焦点を当てているためである。
あまりに画像の枚数が膨大なため、端末の画面に小分けされて映っているのは足首から爪先までの足骨の画像だけだ。
だが、その一部だけでも異常は明白だった。
その骨は、一言で言ったら《すかすか》だった。
いや、そもそも人骨――――というか動物の骨というのは、中身までみっちり詰まったカルシウムの塊だと思われているが、実は違う。その中心には骨髄という血液の大元である器官があって空洞が開いているし、そもそも骨自体に栄養を送るための血管が通っているため微細な穴だって開いている。食べ物に例えたら、食パンの断面のような感じである。
だが、それにしたってこの画像は間が空きすぎている。字面だけならば似たような症状が現れる骨粗鬆症があるが、それともまるで違った。
なぜなら。
滅茶苦茶に穴を開けたスポンジのような、気持ち悪さもある骨粗鬆症患者の骨の断面図とは違う。まるで狭い空間でピンボールが跳ね回った軌跡のような骨の繊維が幾重にも折り重なって、最低限の密度で最低限の強度を保っているその様を――――医者は、獣医師の教科書でチラッと見たことがあった。
「これは……まるで、《鳥》の骨だ」
『は……ははは!あ゛っははは!正気かよオイ!!本気で
身体
(
ハード
)
のほうが大真面目に自己進化を始めてるっつーのか!?』
興奮する電話口の声に、中年の医者はゆっくりと首を横に振った。その目は最初に見ていた普通のレントゲン写真を見ていた。
「いいや、違うね?これは進化なんて大層なものじゃない。言うなれば暴走だね?その証拠に、骨芽細胞と破骨細胞のバランスが大いに狂って、関係ない箇所まで食い破られている。ここまでなると、虫歯のC2期とほぼ同じと言っていいだろうね?」
あまり知られていないが、骨というのはその形状が既存のそれから外れないよう常にリモデリングを受けている。それに際する道具が骨芽細胞と破骨細胞。読んで字のごとく、骨を生む細胞と壊す細胞なのだが、この二つの関係性をもって骨の形は維持、管理されているのだ。
だが、ヒトの身体に備わる機能もひとたび根幹から崩されればここまでなるのか、と医者は驚きを禁じ得なかった。
人が鳥になる。言うは易しだが、そこには目が回るほどの物理的限界があるのだから。
人間の脚が、急に鳥の骨の構成になったとしても、鳥と同じようにその骨密度で全体重を支えられる訳がない。鳥の骨はあくまで、あの身体での最適な答えなのであり、人間サイズの最適ではないのだ。
結果、今現在小日向蓮が強いられている車椅子生活は"そういうこと"なのだ。
『暴走ねぇ……。まぁ確かにそうか。いくら構造を鳥のそれと同じにしようと、肉の量も質
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