第八十九話 ブラウンシュヴァイク公の憂鬱な日
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、アマーリエとエリザベートには罪なきようにお願い致します」
「貴方・・・」
ふ、最後ぐらい情けない姿は見せたくないのでな。
「ブラウンシュヴァイクよう、言った!」
陛下の大きな声も初めて聞くかもしれんな。
「オットーよ儂は、今回の事は出来うる限り穏便にしたいのじゃ、皇室の藩屏としてのブラウンシュヴァイク家を潰したくはないのでな」
皇帝陛下がこれほどありがたき感じた事は無かった。
「陛下、ありがたきお言葉」
「さりとて、このままで置くことも出来ぬでな、卿に協力して貰いたい事がある」
「はっこのブラウンシュヴァイク公オットー、陛下のご命令であれば嫌ような事はございません」
「この度の事件を起こした憲兵隊を一気に改変する事にしてな、それを行うに当たり不平不満を言う貴族も多数出ようが、それをオットーが静めて欲しいのじゃ」
その様な事で我が家が無事であれば、全力で行うまでだ、
リッテンハイムが五月蠅かろうが、それも多くの貴族を宥めれば自然と何も言えなくなるであろう。
「陛下、ブラウンシュヴァイク一門の総力を挙げ陛下の改革に文句は言わせません」
「貴方、頑張るのですよ」
「うむ、オットー、アマーリエよ期待しておるぞ」
「御意」
「お父様。任せて下さいませ、夫が怠けたら私がシバきますから」
「ハハハ、アマーリエ頑張るのじゃぞ」
ふう、陛下と妻の機嫌も直ってホッとしたわ、しかしあの馬鹿めどうなるのか。
「オットーよ、クラーマーの死罪は免れぬが、
フレーゲル達は、オフレッサーが今回限りは我慢しても良いと言っておる。
予としても死罪は免除しても良いと思っているが、
あの怠け癖などや成績不良はどうしようも成らん、
そこで、特別クラスを造りフレーゲル達を再教育することにするが、何か意見はあるかの?」
陛下のお考えに全く意見がない、あの馬鹿も少しはまともになると良いが、どうであろうか。
「陛下のお考え誠に素晴らしく意見など何もございません」
「お父様、いっその事何処かへ送って苦労をかければいいのですわ!
それに2度と当家の敷居は跨がせませんわ!」
アマーリエは相当頭に来ているようだな、ヨアヒムは2度と浮かばれまい、
しかし此も自業自得というモノか。幾ら甥とは言えそこまで庇ってはやれぬ。
「オットーよ、3時よりフレーゲル達とその親たちに参内するように命じて居る。
此より国務尚書達とフレーゲル達を呼び出し詮議いたすので参加せよ」
「御意」
儂も肩身が狭い思いをするのか、致し方ないことだ。
「オットーよ国務尚書達は全員納得済みじゃ」
お分かりに成られていたか、ここは確りヨアヒムを罰せようぞ。
「アマーリエはテレーゼやエリザベートと共に居るが良いぞ、久々の実家であろう
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