ペルソナ3
1976話
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た。
自分達が正しいと信じてやってきた事が、もしかしたら全く意味がなかった事かもしれないと、そう言われたのだ。それも、さも当然といった風に。
その辺りから考えると、ここまで真っ向から反対された事のない美鶴達が相手の言動が理解出来ず、圧倒されてしまっても仕方がない。
まぁ、イレギュラーシャドウを倒さなければ、世界が滅亡するかもしれないというにも関わらず、それと全く気にした様子がなく偽善だと言われたのだから、相手が理解出来なくてもおかしくはないが……だからといって、このまま向こうの言う事を聞く訳にもいかない。
「お前達が何を考えているのかは、分かった。それに、どうしたいのかもな。だが……正直なところ、それがどうした? というのが俺の本音だな」
『アクセル!?』
空間倉庫の中からゲイ・ボルグを取り出しつつ、全員の前に出る。
後ろから俺の名前を叫ぶ声が聞こえてくるが、取り合えず今はそちらを気にする必要はないだろう。
そもそもの話、向こうが何をどのように希望していようが、この世界が滅亡されると困る。
「おや、貴方は……」
「アクセル。アクセル・アルマーだ」
「知っています。この影時間にいながらにして、ペルソナを使わずにシャドウを倒す力を持つ者。……正直、貴方のようなイレギュラーな相手が存在しているという事からして、疑問なのですがね」
「疑問だろうが、何だろうが、正直なところ関係はない。生憎と、俺は影時間をそのままにしておくという選択肢は存在しないからな。それに、退屈な日常だと? それは別にいいじゃないか。この世界でだって、影時間以外にもそういう存在はある。どうしても日常に馴染めないなら、そっちに行けばいいだろう」
そう言ってはいるが、実際のところ本当にこの世界にそういう存在が他にあるのかどうかというのは、俺にも分からない。
だが、過去にシャドウという存在がいた以上、他にもそういう存在が現在進行形であってもおかしくはないだろう。
……最悪の場合はホワイトスターに連れていくという手段もあるが、正直なところこんな奴をホワイトスターに連れていくと混乱する未来しか見えない。
ともあれ、ホワイトスターに戻る前にこの世界が破滅するというのは俺にとっては問題外だし、何よりそうなれば、俺を愛するといったゆかりすら殺してしまう事になりかねない。
他にも美鶴を初めとした知り合いがこの世界の破滅に巻き込まれるなんてのは、絶対にごめんだった。
「なるほど。貴方のような存在がいるのであれば、影時間以外に……と言うのも、満更嘘ではないのでしょうね」
「ちょっ、タカヤ!?」
俺の言葉を認めたタカヤに、ジンが慌てたように声を掛ける。
お互いの立ち位置もそうだが、こうして見る限りでは完全にタカヤが主導権を握ってい
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