第八十八話 襲撃前にやるべき事を
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がり最敬礼を行い、代表してリヒテンラーデ候がご挨拶を行う。
「皇帝陛下に於かれましてはご機嫌麗しく存じます」
「うむ、御苦労。卿等に集まって貰ったのは知らせることがあるからじゃ、
そこで卿等の忌憚なき意見を聞きたいので礼節は無用じゃ」
「と申しますと?」
リヒテンラーデ候が疑問顔で聞きしてくる。
「先月のことじゃが、オフレッサーの館が何者かに襲撃されたのじゃ」
「なんと、帝国軍大将の館に襲撃を行うなど、何たる事を」
ベヒトルスハイム元帥が驚く。
「しかし、その様な話全く我々は耳に挟んだ事もありませんが?」
シュタインホフ元帥が疑問を投げかける。情報部からもその様な話が上がってこないからである。
「予が素早く箝口令にて隠したのじゃ」
驚く4人。と納得顔の3人。
「陛下のご判断で大事にならずにすんだのです」
エーレンベルク元帥が神妙に話す。
「犯人共は我が家の家族で撃退し逮捕した」
「それで何者だったのですか?」
「うむ、襲撃犯は犯罪者者であったが、それを指示した者は憲兵隊であった」
「なんと、憲兵隊が現職大将を襲うとはそんな事が」
エッシェンバッハ上級大将が驚きを隠せない。
「恥ずかしながら、事実だ。私の監督不行きなのだ」
陛下がすかさず、エーレンベルクの罪を薄める為にフォローする。
「エーレンベルク、卿だけのせいではないぞ。予にも責任があると言うておろう」
「陛下、勿体のうございます」
陛下の言葉を否定できずに、エーレンベルク元帥の罪を指摘しようと思った。
シュタインホフ元帥や、リヒテンラーデ候も何も言えなくなる。
「憲兵副総監のクラーマーめがオフレッサー邸を襲撃させたのじゃ」
「なんと、クラーマーがいったい何の為でありましょうか?」
リヒテンラーデ候が疑問を投げかける。
「うむ、それだがの此から言う事は他言無用じゃ、よいな?」
「「「「「「「御意」」」」」」」
皆が頷く。
「予がオフレッサーを士官学校臨時教官として使わしたことを知って居るな。
士官学校にクラーマーの息子が在籍しておるが、息子に頼まれた為に襲撃を行ったのじゃ」
「その様な事を行えば反逆罪に問われるモノを何故したのでしょうか?」
リヒテンラーデ候は疑問を投げかけてくる。
「クラーマーの息子の同期にある貴族の甥が居てな、その者の悪戯話から事が大きくなったのじゃ」
「ある貴族とは言った誰でございますか?」
遂にその名前がわかるとエーレンベルク、ライムバッハー、オフレッサーは真剣な表情であり、
リヒテンラーデ、シュタインホフ、ベヒトルスハイム、エッシェンバッハは驚きの顔である。
「それはこの録音録画を聞いて見れば判る、これはクラーマーの取り調べの様子と、士官学校で恐ろし
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