第19話:領内改革!(その2−5)
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戻って、椰子の殻を使った活性炭作りを試してみました。
作ろうと思っている活性炭は、粒状活性炭といわれる物で、作り方はガス賦活法で行こうと思っています。
まず椰子の殻の一番内側にある「シェル」と呼ばれる部分を取り出し、練金で炭にして椰子殻炭を作ります。「シェル」は1個の椰子の殻から0.1リーブル位しか取れないので炭にすると更に半分位になってしまいますね。
使ったのは調査から戻って最初にウイリアムさん達に試食させてみた椰子の殻です。中身を取り出してから4日位放置したので、良い具合に乾燥しています。この殻から「シェル」を取り出し、練金で炭素にしていきます。イメージしやすかったのでそれほど苦労しないで炭素に出来ました。
ここまでは良かったのですが、問題になったのは加熱するために必要な炉です。
ガスとして使う水蒸気と椰子殻炭を一緒に密封して加熱するのですが、加熱温度が900度位になる事と、完全に密封しなければならいので、使えるような炉がハルケギニアにあるとは思えません。たしか炉の内側がセラミックで出来ていたように覚えているのですが、あれは電気炉だったかな?
炉を自作するとすればチート能力全開で練金して出来ない事はないと思いますが、加熱をどうやって行うかですね。エルフに頼んで火石を貰うしか無いかな?
これは時間が掛かりそうなので、じっくり考えましょう。
先に吸収缶の本体部分を作ってしまいます。小さめの缶詰をイメージして練金で作り出し、片側に面体に取り付けるためのねじを作ります。ねじの部分は中空にしてそこから活性炭が零れないように目の細かい網を取付けておきます。ここに活性炭を詰め込んで、さらに目の細かい網で蓋をしてから格子状の蓋をして出来上がりです。吸収缶の各パーツは出来ましたから、あとは活性炭を何とかすれば良いだけです。
この吸収缶でどれくらいの性能が出るか、試してみないと解りません。それに面体を作るためにはゴムが必要なので今日はここまでにしましょう。
僕が作業をしている間にウイリアムさん達も来て、ゴムの材料を作っていました。蝋燭を燃やして出てきた煤を集めて、さらに細かい炭素の粉に練金したり、硫黄の塊を細かい粉にしています。それから、ゴムの樹液と練り合わせる時に使う大きな鉄の寸胴を作り出しました。混練りを行うためのゴーレムは作業を行う時に作りますから、あっちも今日はこれ位で終わりのようです。
後は、今日行った事についての連絡会をして、僕たちも解散しました。
屋敷の方に戻るともう夕食の時間だったので、そのまま食堂に行きました。お腹一杯食べて、食後のティータイムの後はメアリーと少し遊んであげました。忙しくなるとなかなか遊んであげられないので寂しそうです。時間がある時は出来るだけ相手をしてあげようと思います。
それか
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