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ハルケギニアの電気工事
第19話:領内改革!(その2−5)
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より少し大きめの型が出来ました。この型に薄い布を巻いて長靴の芯にします。両足分を作った所でお昼になってしまいました。

 部長室に戻ると、アニーが講義を終えて帰ってきました。

「アルバート様、午前中の講義が終わりました。」

「ご苦労様でした。講義の進み具合はどうですか?」

「概ね良い感じだと思います。あと4、5日続ければ十分でしょう。」

「そうですか。明日からもお願いしますね。」

「はい。それでは今日はこれで屋敷の方に戻ります。また明日来ますね。」

「有り難うございました。」

 アニーの方は良いようですね。午後からの勉強はどうなるでしょうか。ゾフィーさんが頼みになりますが、やってみないと判りません。
 その後、ウイリアムさん達も来ました。『保険衛生局』の方も導入教育は順調に進んでいるようです。
 さっき作っていた長靴の芯を二人に見て貰いました。子供の足なので小さいものですが、作り方としてはわかりやすいと思います。

「これが長靴という物の内側になるのですか?」

「そうです。型にした木は、僕の足より靴下2枚分大きくしてあります。こうすれば、履いたり脱いだりするときに足との間に余裕が出来るので、やりやすくなると思います。
 あとは、この布地の上にゴムを塗って防水します。ゴムの厚さは0.1から0.2サント位で良いと思いますが、その辺は作ってみて考えましょう。同じ要領で手袋も作ります。試作品なので僕の足型を作ってみましたが、大量に作る場合はやっぱり0.5サント刻みで大きさを決めて型を作っておいた方が早いでしょうね。
 他には前掛けと防毒マスクですが、こちらも早く作らないと仕事になりませんから、今週中に試作品くらいまで進めたいと思います。」

「それでは空き時間にでもゴムの材料を作っておきましょう。炭素と硫黄を練金しておかないとなりませんでしたね。」

「ええ。ゴムの樹液に混ぜて練らなければなりませんから、両方とも必要です。活性炭の方は僕が時間を見て作ってみますので、ゴムの材料の方はお願いします。」

 その後、屋敷で昼食を取って一休みしてから、午後の講義に向かいます。教材用に石版と石筆、それから小さい頃使っていた絵本を何冊か持ってきました。
 『事務局』に行くと、みんなそろって待っています。

「それでは、午後の講義を始めます。文字の読み書きにはこの辺から始めた方が解りやすいと思いますから、教材に絵本を持ってきました。」

 そう言って、みんなの前に絵本を並べます。

「1冊ずつしかありませんから、講義で使うときはみんなで集まって見てください。
 今日はまず、文字を覚えて貰います。こちらの石板を一人1枚ずつ取ってください。石筆は一人3本です。この石筆で石版に文字を書いて覚えま
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