次元を越えた戦い
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ラちゃん!!ここは危ないよ!!一回距離を置こう!!」
目にも止まらぬスピードで突きや蹴りを放ち続ける氷の神と天下無双の男。これには実力者であるディマリアもカグラも、後退せざるを得ない。
「氷神・永久凍土!!」
かつて幻影の竜を数kmにも渡って吹き飛ばした魔法。この1年でさらに威力が増したそれをレオンはお見舞いする。
「いい技だ」
常人では捉えることができないほどの速度で打ち出された拳。それなのに天海は容易く・・・虫を弾くかのようにそれを払った。
「なんだこいつ!?」
レオンは決して手を抜いているわけではない。むしろ今まで出したことがないほどに魔力を解放して立ち向かっているのに、その攻撃が何も届かない。
「お前の力はそんなものじゃないだろ?」
全力攻撃が弾かれたことによりバランスがわずかに崩れたレオンの顎に強烈な膝蹴りが入る。さらには腹部に、重たい一撃が叩き込まれた。
「グッ!!」
周りから見れば互角に見えていた戦い。しかし、本人たちは全くそんな風には思っていない。イシュガルトップクラスの攻撃力のレオンの素早い技を天海は軽々と対処し、逆に隙だらけの少年に幾度となくカウンターを仕掛けていく。リオンをやられたことでレオンの負けん気が強くなっているためそれに怯まず手数を出していくから渡り合っているように見えるが、本来は天海の圧倒的優勢だ。
「もっと俺を楽しませてくれ」
今度は天海から仕掛けてくる。レオンはそれを懸命に見切り当たる直前でキャッチすることに成功した。
「テメェ・・・魔法も使わず余裕じゃねぇか」
お互いに押し合っている状態で膠着。レオンは額に血管を浮かべながら、目の前の敵の戦い方に苦言を呈している。
「ならば俺に魔法を使わせてみろ。できるならな」
その瞬間少年は完全にキレた。普段の飄々とした彼からは想像できないほどの表情で、少年は膠着していた現状から敵を少しずつ押していく。
「絶対ぇ魔法を使わせてやるよ」
「楽しみだ」
笑顔が絶えない天海にぶちギレ状態のレオン。このまま長期戦にもつれ込むのかと思われた戦いだったが、最初に悲鳴を上げたのは彼らではなかった。
ビキビキビキ
「「!?」」
足元から響いてくる嫌な音。小さかったが確実に聞こえたそれで何が起きているのかわかった二人は、慌てて後方へと飛んで逃げる。
ドゴォン
二人が離れたと同時に彼らが激しくぶつかり合ってクレーターになっていたその場所に大きな亀裂が入った。それは周りにできていたものとは比べ物にならず、あのままだったら確実に彼らは飲み込まれていたことだろう。
「チッ。水を差しやがって」
せっかくの戦いが中断したことで舌打ちをする天海。一方のレオ
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