番外編2 金田一少年の事件簿:天草財宝伝説殺人事件
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正ハンが見つけて結果時価20億の財を得たって話や。そやからわてらもその財宝の嗅覚にあやかろうとおもて残りの二つを焦点に当てたってわけや。有象無象の埋蔵金伝説より実績ある人が狙ってたものの方が信憑性がありまっしゃろ?」
なるほどね。確かに先人の知恵にあやかるのは言い手だ。四郎君は父親から聞いていたから知ってたのか…それにしても。
「蔵元…蔵元ってあの?」
「お?そか、緋勇ハンは上流階級に引っぱりだこだからそこに引っかかるんやな。そうや、蔵元清正の20億はその息子蔵元醍醐に全て継がれ、それを元に蔵元コンツェルンを創ったんや」
なーる。あの蔵元醍醐氏は蔵元一族の出身だったってわけか。
「はー、蔵元社長はそういう一族出身だったってわけだったんですね…でもここだけの話、蔵元一族の方には経営のほうの才能は余りなかったんでしょうね…今後はあそこも大変でしょうね」
今は確か脳出血で意識不明の重体で生死の境をさまよっているはずだ…それだけでなく数年前に関わったパーティで聞いた話によれば…
「ひ、緋勇ハン?どういうことや、今後も大変ってどういうことや!?」
「え、ちょちょっと…」
「どうしたんだよ和田ちゃん!落ち着けって!!」
俺の言葉に何を思ったのか、和田さんが猛然と詰め寄ってきた。お、俺には裸のおっさんのに詰め寄られて喜ぶ趣味はない!!それにしてもこの反応、やっぱり和田さん…
和田さんを何とか落ち着かせて、俺は話をすることにした。
「あれは…二年前でしたか、パーティで蔵元社長と邂逅したことがありまして。その時は別に何ともなかったのですがパーティに参加した別の方に聞いた話によると蔵元コンツェルンにはすでにその当時に1100億の負債を抱えていたそうなんですよ。パーティに参加したのもその負債を何とかするために他の資産家の方との渡りをつけるためだったとか。結局上手くいったという話も聞きませんし、二年前より負債が膨れ上がっている可能性が高い…和田さん?」
え、え。なんで泣き始める!?
「そ、そないな話が…嘘や、そんなん嘘に決まっている!!」
「和田ちゃんよぅ、緋勇君がそんな嘘つく必要ねえじゃねえか。多分、そう言った裏話はオレ達マスコミ筋より金の動きに敏感な資産家の方が信憑性あるだろうし。つうか和田ちゃんには蔵元コンツェルンなんて何の関係もねえじゃねえか」
「そ、そうだよ和田さん!和田さんと蔵元コンツェルンなんて何の関係もないだろ?」
「わては…わてには……そ、そや!緋勇ハンさっき貯金がたんまりある言うとったな!頼んます、頼んます、わてに一億貸してくれ…!!頼んます、頼んます!」
「お、おい!本当にどうしちまったんだよ和田さん!!」
「……和田さん、事情をまず説明してください。そのお金に困っていること…そして
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