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名探偵と料理人
番外編2 金田一少年の事件簿:天草財宝伝説殺人事件
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っても俺の精度は精々、6親等。それ以上は薄くなりすぎて感じる事は出来ない。最盛期のトリコなら10親等は軽く超えられるだろうから何とも言えないな。
まあ、島津夫婦にそんなこと言えるはずもなく、二人が姉妹でないことを確信していたので島津君の親をたたき起こして事の顛末を話して説得してもらったというわけだ。

「そっか…じゃあ、たっくんは母子二人の命を救ったことになるのね。それによく見て」
「母さん、頭撫でないでくれ。恥ずかしい…て。おいおいマジか」

俺の頭を撫でながら母さんは葉書のとある場所を指した。そこに書いてあったのは…

「龍斗(りゅうと)。読み方は違うけどあなたがある意味で名付け親よ」

前来た時の葉書は生まれたばかりで男の子が生まれた、とだけあった。そうか、俺の名前を……

「……それじゃあ、この子に恥じない生き方をしないといけないな」
「そうね」
「そうだな」



俺は中断していた年賀状の確認を続けた。年賀状から俺が去年どんな体験したかを聞けることが分かった両親も一緒に年賀状を見るようになった。ちょいちょい質問してくる両親に回答しながらまったり見ていくと、ああこの2人か。

「これはまた接点の無さそうな人と知り合いだね」
「そうね、年の頃はアラサ―ってところかしら?婚約報告って…でも小さな女の子も一緒よ?」

ああ、この2人一緒になったのか。何とも感慨深いな。何しろ彼らと出会ったのはもう一人の名探偵と出会った時なのだから……










「んー、ちょっと海風が強いけどいい天気だ。お、結構活きのいい魚もいるな。これは楽しみだ」

俺は久しぶりに一人で地方の食材&料理を堪能するために旅を来ていた。今いるのは熊本県天草市の本渡港に向かっているフェリーのデッキだ。おや?何やら団体さんがデッキに…ふむふむ。「伝説の天草財宝発掘同行ルポ?」へえ。面白そうなことやってるなあ。
まあ、謎かけの方はからっきしだし俺が参加すると貴金属の匂いで掘ることになるんだけども……っと。おおー、ありゃあ「いら」か?是非とも味わいたい…いや、今釣るか?いやでも…

「あのー…」
「ん?」

俺に話しかける声に振り返ると、団体さんからのメンバーの一人の…同世代だな。女の子が話しかけてきた。

「どうかしました?」
「あ、いえ。実は…」

彼女の話によると、どうやら団体さんのメンバーの自己紹介をしていたところ一人足らないことに主催者が気づいたそうだ。そこでデッキで一人海を見ていた俺に気付き話しかけてきたという事らしい。

「残念だけど、俺は参加者じゃないよ。食道楽の一般人だ」
「そ、そうだったんですか。すみませんいきなり話しかけてしまって…」
「いやいや。実は一人旅でね。人と話
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