暁 〜小説投稿サイト〜
名探偵と料理人
番外編2 金田一少年の事件簿:天草財宝伝説殺人事件
[11/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
耕助の孫がいるんです。もし、彼が財宝が見つからなければその時は貸しましょう。でも、」
「できる、だろう?一?」
「!!ああ、やってやろうじゃないか!名探偵と言われたじっちゃんの名に懸けて!」
「…ということです。それから他のメンバーにも事情を説明しましょう。自分たちの姪を助けるためと言えば、そして蔵元一族の骨肉の争いの呪いに抗うために助け合うと伝えれば協力してくれる人もいるはずですよ。彼らの親に連絡を取ればすぐにわかる事実ですしね」
「わ、わかった。緋勇ハンがそう言うなら…」

さーて、謎解きだと俺は門外漢だがどうにかしてあの場所につながるようなヒントを出さねえとな…


――


「今回の事はアリガトな、龍斗。お前に会っていなければ和田さんは罪を犯していたよ。
そう言えば「緋勇龍斗」って名前。俺もどっかで聞いた名前だなと思ってたんだが今思い出したよ…春菜の事、助けてくれてありがとう」

彼によるとどうやら雪影村で出会ったあの若夫婦とは中一の一時期、彼が雪影村に住んでいた際の友人同士だったらしい。その頃に埋めたタイムカプセルを五年ぶりに掘るという事でつい先日雪影村に出向き、俺の事を聞いたそうだ…そっか、じゃああそこで止めなかったらもしかしたら…
そうそう、財宝に関しては一部を発見することができた。事情を説明した所、最上さんは見つける事に情熱を燃やしていたのでそれを朋美ちゃんのために使う事に快諾してくれた。いつきさんが嬉しそうに話しかけて葉月さんが頬を赤らめ笑みを浮かべていた。あの様子だと葉月さんもいつきさんの事を…他にもトレジャーハンターの中田さんは難色を示していたが俺達が先に見つけられたのなら、という条件の元了承してくれた。赤門さんは完全拒否。結局、途中から別行動をしていたので後は知らん。赤峰さんはカメラマンという事で発見の瞬間を撮り、余ったお宝のいくばくかを貰えるのならということで了承を得た。もう一人、蔵元と全く関係ない美術商の矢木沢さんはそのお宝を捌くルートを担う事による利益と、競売の一割を貰うことを条件に譲ってもらえることに。お宝を出品するという事だけでも美術商界隈でお金で買えない価値があるそうだ…よく分からないが。
高校生組はまあそんな大金を得ても…という感じだった。俺?俺は……




――




「…ってことがあったんだ。その時の参加者だったいつきさん…樹村信介さんと和田さんのターゲットだった最上葉月さんは元々付き合ってて、でも一年前に些細な喧嘩で分かれたんだって。でも今回の天草ルポでよりを戻して…この様子だと上手くいったみたいだ」

因みに見つかった財宝の中で最も大物だったのは「天正菱大判」。これのおかげで朋美ちゃんの治療費は無事確保でき、さらにあった諸々の小判も中々の価値があって大
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ