暁 〜小説投稿サイト〜
名探偵と料理人
第四十話 -色んな事件の色んな後日談-
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は行けずじまいじゃったからのう。拗れるし」

そういえばマスクしてるな。こりゃお土産は風邪に効く料理の方が良かったか?

「そして、まーた無茶したみたいだね?新ちゃん」
「しゃーねーだろ?アイツがバカな真似しようとしてたんだからよ…」

俺の言葉に今週の週刊サンデーを読んで寛いでいた新ちゃんは雑誌を置いてこちらに顔を向けた。

「アイツ…哀ちゃんか」
「ああ。あのバスの乗客には灰原のセンサーに引っかかる特大の組織の関係者がいたらしくてな。オレも怪我を新出先生に診てもらってからそれとなく事情聴取を受けている乗客を観察したんだが分からずじまいでな…」
「…んあ?新出先生?」
「あー、そういや事件の乗客の氏名なんて新聞じゃ載らねーから知らなかったのか。そうだよ、帝丹高校の保険医の新出先生とジョディ先生も偶然そのバスに乗ってたんだよ」
「……なんて、偶然、だね?」

あー、それはなんともはや。ってことは哀ちゃんはシャロンさんの気配に気づいてたってことになるのか。もう記憶の彼方だけれど彼女は組織の中でかなりの地位にいたはず。そしてそれ相応の血なまぐさい事をしているのは対面していて少し観察すれば、分かる。彼女が近くにいればそりゃあ委縮というか、負の方向で凝り固まってしまうのも仕方ないか
……俺もシャロンさんに対しての態度をしっかりと考えなければな。けどなあ。犯してきた罪の重さを考えればどの国の警察機構も諸手を挙げて歓迎するだろうけど、今まで集めた情報を総合して考えると絶対獄中による暗殺、で終わりだ。しかも周りに大きな被害が起きようとも構わずで。それは知り合い…友人?親戚のおばさんって感じで思ってたけど彼女と俺の関係を最適に表している言葉が思い浮かばんな…まあそれはさておき、俺としては歓迎するわけにはいかない。かといってこのままでいいわけでもなく…本当にどうするかね。彼女(新出先生の格好をしているが)と話すのは嫌いじゃないし、彼女自体に何か含むところもないんだよな……

「……と。…つと。龍斗!どした、龍斗?」
「っ!っと、ごめん考え事してた」
「結構、深い考え事だったな?何かあったのか?」
「んー。さっきの二人の先生も結構な頻度で事件に巻き込まれてるなってね」
「あー、そう言えばジョディ先生も新出先生もオレが知ってる限りで三回目かこれで。確かに結構な頻度って言えるな」
「……それで?翻って考えてみよう?工藤新一君の事件遭遇率は?/年で言うと?」
「……は、はは、は…お、オレはいいんだよ!事件を解決するためにオレは呼ばれているの!」
「…へえ。事件が俺を呼んでいるんじゃないんだ?」
「まーな。オレはオレじゃないと解決できねえ事件に遭遇する星の元に生まれたんじゃねえかって最近考えるようになったんだよ。それなら探偵を志したオ
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