第三十八話 -学園祭翌日-
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
えない、あるかもわからないんですけどお疲れ様会が開かれるかもしれないのでその時は来ていただけますか?」
俺が呼び方を変えたことですぐに察しがついたのだろう。声色を新出先生に戻して、
「ええ。その時があれば是非とも参加させていただきますよ」
「Oh. Dr.アライデとヒユウ君じゃアリませんか〜。どうしたのですかー?こんな廊下で」
「あ、ジョディ先生。実はですね…」
そう、俺が呼び方を変えたのはジョディ先生が歩いてこちらに向かってきたのに気づいたからだ。俺の背中側から来たので表情は見えなかったけど一瞬感じた気配は警戒、か。初めからシャロンさんに当たりをつけて帝丹高校に潜入してたのか?…ダメだ思い出せない。
シャロンさんは俺と話していた内容(劇の協力についての感謝を伝えに来たこと)を説明していた。
「そういうことダったんですネー。でもヒユウ君?学園祭の片づけはまだまだ残ってますヨー?先生と雑談してサボったりしたらイケませんネ?」
「Sorry.ごめんなさい、ジョディ先生。それじゃあクラスの方に戻りますね。新出先生、本当にありがとうございました」
「いえいえ」
俺は二人の先生と別れ、クラスへと戻って行った。後ろから若干訝しがるジョディ先生の視線を受けながら。
――
結局、新ちゃんは蘭ちゃんに思いを告げること叶わずに元に戻ってしまったそうだ。というのも、展望レストランでまたしても(?)殺人事件に遭遇してしまい、そわそわしている所を蘭ちゃんに推されて首を突っ込みそのままタイムアップを迎えてしまったそうだ。あ、それと展望レストランを選んだのは優作さんと有希子さんの思い出の場所での験担ぎだったそうだ。ほへー、あそこでプロポーズをねえ。
事件解決には有希子さんが「いいこと、新ちゃん?前に女の子はトイレで口紅を整えるのは食事かキスした後のときって教えたの覚えてる?…だけどね?それには続きがあってキスを求める時もするのよ?蘭ちゃんがトイレに立って口紅をしてきたら『あなたに私の跡をつけたい』ってサインなのよー?ちゃんと見逃さないようにするのよ!」というのを家を出る前に言われ、その言葉がヒントととなりスピーディーにすんだそうなのだが。そのまま哀ちゃん曰く「15分早く」元に戻ってしまったそうだ。あなたの新陳代謝は優秀なのねって言われて、全然嬉しくねえ!って言い返したそうだが…ゴメン、それ多分俺のせいだわ。
「新ちゃん…」
「ん?どうした龍斗」
「俺、新ちゃんに借り作っちゃったよ…」
「???」
ぽかんとする新ちゃん。いや、本当ゴメン。埋め合わせは絶対するから。
でもね、告白すっ飛ばしてプロポーズは早いと思うよ?
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ