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名探偵と料理人
第三十八話 -学園祭翌日-
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いつの間にやら俺の隣に来ていた園子ちゃん。あっれ?登校してたんだ。俺らが来たときにはいなかったけど。

「んっんー!皆の衆、よく聞きなさい!!龍斗君の料理は確かに美味しいし、紅葉ちゃんを見ておっきくなるのを夢見るのは分かる、分かるけどね…」

そう言われてクラスメイトは紅葉の胸を一斉に見る…こらこら。それはセクハラだぞ皆。するっと視線からかばうように動くと紅葉が背中に引っ付いてきた…おーう、朝から刺激が強い…

「紅葉ちゃんも言ってたでしょう?また、って。それに思い出して。彼女が転入してきた一月の事を」

その言葉にはっとした様子なのは、俺に詰問していた酒井。

「そ、そういえば大岡さんって…」
「そう!最初から私達には到底太刀打ちのできないバストを持ってたのよ!!」

その言葉に「ガーン!」といった女子たち。そしてなぜか「おおー!」と拍手をしている男子たち。そして真っ赤になって顔を俺の肩にうずめる紅葉。あーもうなにがなんだか。

「そんな…持つべきものは最初から持っていて持たざる者には絶望しかないというの…」

ああ…そういえば、一番熱心に聞いていた酒井は…まあ、うん。今後の成長に期待?なすれんだーな体型だな…。

「あー、もう。分かった分かった。そんなに気になるって言うのなら食生活を変えてみろ。本気でどうにかしたいなら相談に乗るから。それ「本当!!?」…本当だ。だから落ち着いて。それから、皆。朝からセクハラ発言しすぎ。みんな紅葉に言うことは?」

そう言って、俺の後ろに隠れていた紅葉を前に出した。上気した頬、若干の涙目、膨れたほっぺた…うん、かわいい。

「「「「「「「「ごめんなさい!」」」」」」」」

うん、やっぱりいいクラスだよ。2年B組は。


後日、俺が渡した一月のレシピの食生活と生活習慣を実践した酒井は2カップの成長を成し遂げたらしい。泣いて感謝の言葉を重ねてきた。…そ、そこまでかい。


――

「おー?なんだ、工藤!復帰してすぐ嫁さん同伴ですかーー?」
「うっせーぞ、会沢!そんなんじゃねーよ!!」
「ひゅーひゅー!」

騒動が一段落してしばらく。新ちゃんと蘭ちゃんが登校してきた。さっきの騒動の余韻か、早速からかいに入るクラスメイト達。新ちゃんも迷惑そうな顔してるけど内心は嬉しいそうだな…ん?『今夜八時、米花センタービル展望レストラン』?なんだなんだ?…あ、まさか朝考えてたことが実際に起こるのか!?

「おらーっ!オメーらいい加減にしやがれ、ほら散った散った!!ったくよー」
「いいじゃないか、皆に歓迎されてるのさ」
「は。どうだか」

そのセリフは笑顔で言うもんじゃないよ?分かってるくせに。

「あ、そうそう龍斗。アイツには一応の説明はしといたぜ」

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