第三十六話 -学園祭、黒衣の騎士-
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「目、目の保養って。あんなん見てもおもろないで?園子ちゃん」
「なーんて、冗談冗談。まあせっかくの劇を見せられないのは残念だけどね」
「もー。あ、そんで?工藤君はどこにおるん?ウチだけ会うたことないんやなんてなんか悔しいやん?せっかく初遭遇できるとおもて楽しみにしとったんやけど。呼んどるんやろ?」
「別に。呼んでないよ…」
「ああ、いや。一応電話で伝えたんだけど。事件がーってね。なあ、紅葉」
「え?ああ、そういえばそんなことも言うとったような…でも、蘭ちゃんから伝えてないやなんて知りませんでした。てっきり…」
「そうなのよー。昔の友達とか近所の人とか呼んでるのに蘭ったら肝心な旦那にはひとっこともないのよ!」
「だから旦那じゃないってい「ボクだけじゃなかったんだね、呼んだの」って…?」
「お父さん?コナン君!?」
「まだ風邪が治ってねえから今日は寝てろって言ってんのに約束したから絶対行くって聞かなくてよぉ」
「風邪大丈夫?お腹痛くない?」
「大丈夫だよ、蘭姉ちゃん」
和葉ちゃんに続いて、小五郎さんと新ちゃんもやってきた。退院したてで、風邪もひいてるのに来るなんて健気だねえ。…んー?なんだ…?
「蘭さん、ちょっといいですか?ラストのセリフのきっかけなんですが…」
「あ、はい…」
シャロンさん扮する新出先生が最後のセリフ合わせに来た。流石は大女優というか、演技には余念がないね。
「男前やなあ。あの人が蘭ちゃんの相手役なん?」
「そうそう!結構お似合いに見えない?」
「んー。せやろか。なんや、新一君といるより蘭ちゃんが遠慮しとると言うか畏まってる感じがします。ウチは新一君を推しますけどなあ」
「えーっと。どうなんだろうね?」
「おやー?龍斗君にしては歯切れの悪い感じね?」
「ははは……」
だって中身女性なんだもの。
「じゃあボク席で見てるから…」
「あ…」
「じゃあな、蘭!あがるんじゃねーぞ!」
そう言って、新ちゃんと小五郎さんが客席に行ってしまった。なーんか、変だったな新ちゃん。それに続いて、
「じゃあウチも席につくね!楽しみにしとるよー。皆!」
と、和葉ちゃんも行ってしまった。
「期待されたからには頑張らないといけませんなあ。せやろ?龍斗、蘭ちゃん」
「そうだね。まあ一番頑張るのは主役の蘭ちゃんだけど」
「皆、頑張りましょ!さあ、もう本番15分前よ!ほら、龍斗君も紅葉ちゃんも着替えて着替えて!蘭も!あなたは初っ端から出るんだから急がなきゃ!」
「う、うん…」
先ほどの新ちゃんの様子が気になるのかどこか上の空の蘭ちゃんだったが、園子ちゃんと紅葉に連れられ女子更衣室に着替えに行った。
―
―――ビーーーーィ!――――
『只今より2年B組の
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