暁 〜小説投稿サイト〜
名探偵と料理人
第三十五話 -学園祭前-
[3/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
席代わるか?蘭と同じで血を抜いてきたんだろ?」
「あ、それはありがとう…じゃなくて。コナン君の親への連絡はどうするのかなと思いまして」
「あー!そうか、それをしなくちゃいけなかった!…でも弱ったな、連絡先の番号が今は分からないぞ…」
「あの。俺が掛けてきましょうか。一応知り合いで番号も分かりますし」
「…っ!」

蘭ちゃんが俺の方を見ているが気づいていないふりをする。…これはちょっと迂闊だったか?

「そうか!それじゃあよろしく頼むよ」
「はい」

俺は手術室から離れ、電話コーナーへと向かった。





『ええ!?新ちゃんがお腹を撃たれた!!?大丈夫なの?無事なの?今どこにいるの!?ちょっと優作!!いつまで寝てるの!?早く起きて!知り合いに凄腕の外科医とかいないの?!ひっつかまえて今から日本に行くわよ!!!』

電話コーナーについた俺はまず紅葉に連絡した。携帯を家におきっぱにしていたので連絡は取れずにやきもきしていたとまずは怒られてしまった。
事情を伝えると、怒っていた様子からすぐに神妙な声になった。夏さん…明美さんの前例があったからだろう。手術も順調に進んでいることを伝え、今日は泊まりになりそうだという事説明し電話を切った。
そして冒頭の有希子さんの応答というか叫びになるのだが…電話コーナーに国際電話をかけられる公衆電話があったことにまずは安堵した俺は、以前に教えてもらった番号を掛けた。時差の問題で向こうは早朝なので寝ていることを考えて根気よくコールした。20コールを超えたあたりで出ないかなと諦めかけたが、その後ねぼけ声の有希子さんが出てくれた。そして事情を説明し。ああ、どったんばったんしているのが電話口から漏れてる…

『あーあー。龍斗くん?ちょっと、気が動転してる有希子から話は聞いた。新一が撃たれたと…君には今何が聞こえている?』

ああ。本当に優作さんはすごいな。息子が撃たれて手術をしていると聞いて、動揺していないはずがない。俺と父さんのように拳銃で撃たれた程度で死ぬはずがないなんていう信頼関係があるわけでもない。そんな中で一番必要な情報を瞬時に判断できるなんて。

「ええ。死神の足音は聞こえません」
『…そうか。それは良かった…ほら、有希子!今から医者を連れて行っても間に合うはずがないんだから少しは落ち着きなさい。新一なら大丈夫だから。…それじゃあね。また日本で。伝えてくれてありがとう龍斗君』
「お礼を言われるような事では…ではまた、日本で」

…ふう。手術は無事終わったみたい…だな。電話をしている最中に手術は終わっていた。内容を聞くに臓器損傷はなく、ヤマをこえたとのこと。あとは虚血による臓器への障害がないことを祈るのみだな…よかった。





(…ん。ああ、どうやら
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ