第三十四話 -日常回-
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生に話したものと同じ内容を語り納得してもらった。
「……なるほどなあ、確かに学園祭が無くなるのは勘弁だな」
「だなあ」
「そういうこと。それで?五人は何を話していたの?」
「あ、そうそう。私の考えている脚本なんだけどね。ウチのクラスの奴らが演じるわけだし。クラスメイトを思い浮かべながらキャラづくりをしようと思っているのよ」
「ふむふむ」
「それで、中世っぽい世界観の王族の恋物語を考えているんだけど。…ああ、会沢と中道は姫を狙う悪党AとBね」
「「なんだよそれ!」」
「まあまあ、本決まりじゃないんだし。ほら、裏方をしたいって子もいるだろうし」
「まあね。…それで姫役を紅葉ちゃんか蘭に頼もうと思っただけど」
「わ、私は嫌よ!?がらでもないし」
「ウチは相手役が龍斗なら構いませんけど。ただ、姫って言うのになんや違和感があってな…」
「紅葉はクイーンを目指してるし、女王のほうが自分でしっくりくるんじゃない?」
「それや!ウチ、お姫様ってのもええけどやっぱり女王の方がええ。そしたら龍斗は王様やな!…いや、確か王と女王って同時におることは稀やって最近世界史で教わったんやった。どないしよ?」
「今調べたら『Queen』には王妃って意味があるみたいだよ、紅葉。まあ、『King』には王って意味しかないから、女王にこだわるなら俺は王配ってやつになるのかな」
「(龍斗のお嫁さんならそっちでもええか…王様な龍斗か…)なら、ウチは王妃様がエエな!」
「ええ!?いや、お姫様の両親ってことにすればイケる?でも龍斗君と紅葉ちゃんっていう美男美女を端役で消費するのはもったいないし…ダブルヒロイン?…ダメだわ、劇の時間内に収まるとは思えないし…うん。それでいこうかしら?」
「ちょ、ちょっと待ってよ!そしたら姫役って私!?」
「あー、そうなるわね。安心しなさい!蘭の相手役は旦那に任せるから!」
「新ちゃんに?」
「……いいわよ。新一、学園祭までに帰ってくるには思えないし」
「え?」
「ううん、なんでもない!」
「?ま、練習の相手は私がするし帰って来れなかったら私が騎士役をするから」
「お願いね」
とりあえず、どうなるかな。園子ちゃんが言うには2,3日中には草案を作ってくるって言ってるけど。
「いいねえ、緋勇は。王様だぜ王様」
「オレ達は悪党だってーのに」
「ははは。そこは園子ちゃんと交渉するんだね。中道、会沢」
「へーへー。しかし緋勇の王様か。なんか迫力がないというか」
「あー、確かに。なんつーか、王様ってこう偉そうにしないといけないんだろ?穏やかな性格なオメーにゃきついんじゃねえか?」
「お!ちょっと王様やってみろよ!」
「王様やってみろって。無茶ぶりだな」
「え、なんかおもしろそう!なんかやってみてよ」
「へぇ、
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