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名探偵と料理人
第三十三話 -世紀末の魔術師(6/6)-
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「…なるほど、王冠の中に光度計が組み込まれているってわけか」

白鳥刑事の声がだいぶ上から聞こえる。オレは光度計の仕掛けにより下がった床に居たので体勢を崩さないようにしゃがんで動作が終わるのを待っている、っと。

「な、なんて仕掛けだ…」
「スッゲー!」

確かにおっちゃんや元太の言う通り俺の正面、双頭の鷲の壁画があった下にはにはさらに先に進む道、そして振りかえるとしっかりと階段が現れて…現れて?

「ね、ねえ。龍斗にいちゃんと乾さんと青蘭さんは?」
「え?あ、あら?いない?」
「え、龍斗おにいさんもここにいたの?」
「どういうことだ?いつから居なくなった?」

夏美さんや歩美、おっちゃんが困惑の声を上げている。他の人もいつから居ないのか心当たりはないようだ…ん?

「歩美、「ここにいたの?」ってどういうことだ?」
「え?だって歩美たちがみんなと一緒になった時には龍斗おにいさんいなかったもん。ねー?」
「歩美ちゃんの言う通りです!」
「オレも見てねーぞ!」
「私もよ」
「ってことは…」

オレ達が横道に気を取られている間に離れたってことか。いや、あいつが黙って消えるわけがねえ…じゃあまさか!

「おじさん、これちょっとまずいんじゃない!?」
「へ?何がだよ」
「だって、あの龍斗にいちゃんが黙っていなくなるなんておかしいよ!もしかしたら…」
「もしかしたら?」
「…乾さんか青蘭さん、二人のうちどっちかがスコーピオンなのかもしれないよ!」
「「な、なに!?」」
「どういうこと、コナン君!?」
「多分、僕たちがこいつらが来た横道に気を取られている隙にスコーピオンが何かをするために僕たちから離れたんだ。それに気付いたもう一人がその後を追い、さらにその後を龍斗にいちゃんが追ったんだよ!龍斗にいちゃんも離れるのに気づくのが遅れたせいで誰にも伝えられなかったんだ!!」
「じゃ、じゃあ今頃龍斗君は…」
「分からない、分からないけど。あの横道があった広場からここまでこれだけ時間がたってるのに合流しないってのは絶対「おーーーーい!!」!!」
「あれは…乾さん!?」

どういうことだ?乾さんがこっちに来たってことは…いや、可能性は二つ。判断する材料が足りねえ…!!

「い、乾さん、どこに行ってたんですか!?」
「はあはあはあはあ…」

相当走ったらしく、息切れを起こしている乾さんを落ち着かせて話を聞こうとするおっちゃん。

「はあはあ、んぐ。や、やつだ。浦思青蘭の奴が、スコーピオンだったんだ!!」
「な、なんだって!?そ、それで彼女は今どこに?」
「お、俺が彼女の不審な動きに気付いて後をついて行ったら振り向きざまにじゅ、銃で撃たれて…そこに緋勇の奴が俺を助けてくれて、それで奴の足止めを…」
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