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名探偵と料理人
第三十二話 -世紀末の魔術師(5/6)-
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?」
「ボク、見てくる!」
「あ、コナン君!?」
「私が行きます、毛利さんはここで皆さんを!」
「わかった!!」

新ちゃんの方は大丈夫。それにしてもあの子たちはどこから入ったのやら。…それよりも問題は≪この2人≫か。









「あ、あんたは……!!」

俺は横道に皆が気をそらしている間に後ろから離脱しようとする人影に気付きその人物の後を追った。もしかしたら、皆が気づかなかった宝への道にそいつが気づいたんじゃないかってな。
だが、そいつは、彼女は宝を見つけたんじゃない。銃に消音機を付けていた。それを見た俺は銃を向けられて、ああ、藪蛇だった…か!?
―パシュ!!

「「なっ!?」」

撃たれたと思った瞬間、俺は左手をひかれて体勢を崩していた。そのおかげで銃弾に当たらなくても済んだ。俺を引っ張ってくれてのは……

「ひ、緋勇龍斗!?」
「どうも、乾さん。あんまり、好奇心ばかりで行動してると命を落としますよ?さっきの防犯装置といい、この浦思さんといい」
「…あら、まさかあなたまで来るなんてね」

そう、俺を撃ったのは浦思青蘭だ。まさか、やつがスコーピオンだったとは。

「私、あなたは殺したくなかったのよ?目的のために邪魔な人間は躊躇なく殺してきたけど、あのお菓子を作れる人間を殺すのは惜しいって本気で思ってしまったもの」
「なら、見逃してくれるんですか?」
「いいえ、正体を知られてしまったから口惜しいけど殺すわ」
「…そう、ですか。…ねえ、浦思さん。いや、これは偽名でしたね。ならスコーピオンと呼びましょうか」
「…なぜ、偽名だと?」
「人は、自分がそうであるという名前と、変装や偽名を名乗っている時に呼ばれる名前とで反応、特に心音に違いがあるんですよ。これはかの変装の名人、怪盗キッドでもおなじです。あなたに浦思さんと呼ぶたび、それは如実に出ていましたよ」
「…心音?ですって?そんなバカな話が」

確かに馬鹿げた話だ。心音なんて肌に触れてないと聞こえるわけがない。何かのはったりか?

「まあ、それの真偽はともかく。スコーピオン、あなたがロマノフ王朝の財宝を狙いまた、殺害の際に右目を狙うワケ。乾さんの話でやっと分かりましたよ」

俺の話?

「発見されたラスプーチンの遺体の片目は潰れていた…その話になぞらえて、殺害の際に右目を執拗に狙った。あなたが、ラスプーチンの子孫だから…」
「「!!?」」

やつが、ラスプーチンの子孫!?

「さっきの心音の話ですけどね、執務室で小五郎さんが「世紀の大悪党」といったときあなたの心音は怒りを、そしてラスプートンの話をした時は動揺を表していた。そして最大に乱れたのは「ラスプーチンの末裔」。まあ、そこから読み取れたのは貴女がそのこ
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