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名探偵と料理人
第三十一話 -世紀末の魔術師(4/6)-
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っているかと小五郎さんに問われ、答えに窮していた。仕方ない、助け舟を…

「阿笠博士に聞いた」
「え!?」
「そうでしょう?コナン君…」
「う、うん。(な、なんでそのことを知っているんだ?!)」

調子に乗って推理を披露しているからだよ、まったく……キッドの様子をうかがうと…ああ、あれは全力でおちょくってるのを楽しんでるな。一人だったらおなかを抱えて笑うレベルで愉快になってる。
あと、俺をすがるような目で見ないでくれ新ちゃん。流石に何をしてほしいかは分かるが何を言えばいいかが分からないよ。

「(やべーな。白鳥刑事に見られたまま推理をするのは出来なくなっちまった……頼りっぱなしで悪いがもう一度頼むぞ、龍斗!)ね、ねえ。西野さんって寒川さんと知り合いなんじゃない?」
「え?」
「いきなり何言ってんだテメーは?」
「だって寒川さん、美術館で西野さんを見てびっくりしてたよ!」
「ホントかい?うーん………!っ。あーー!!」

しばらく記憶をあさっている様子だった西野さんだったが何かを思い出したようだ。
彼によると3年前にアジアを旅行している際に内戦で家を焼かれた少女の泣く姿をビデオに撮っていた寒川さんにでくわしたそうだ。注意してもやめない寒川さんを思わず殴ってしまったという。……あまり気分のいい行動じゃないし西野さんが動いてしまったのも分かる気がするな。……ん?新ちゃんがこっちを見てる…?ああ、なるほど。

「なるほどね、ということは寒川さんは西野さんに恨みがあったということか」
「わかったー!西野さん、あんたがスコーピオンだったんだ!」
「…毛利君、それは羽毛の件で違うと分かったろう?」
「ああ、そうでした……」
「…つまり、こういうことですか。西野さんの部屋で指輪が見つかり寒川さんの部屋でボールペンが見つかったんは寒川さんが西野さんへの恨みを晴らすための指輪紛失事件を自作自演でやったと……死人に鞭うちたかないですが最低なお人やな、寒川さんは」

お、俺が言うまでもなく紅葉がこの事件を解いてくれた。新ちゃんが俺にヘルプを出してたのに気づいたか。
紅葉に目線をやるとウインクされた……愛いやつめ。

「な、なるほど。指輪泥棒と寒川さんの事件は全く別の事件だったというわけか。しかしなぜ寒川さんは……」
「それはおそらくこういう事ですよ警部殿」

小五郎さんの推理、それは寒川さんの映像データにスコーピオンである証拠が映っておりそれの隠滅のために寒川さんを殺害。そしてあの不用意にスコーピオンのターゲットであるロマノフ王朝ゆかりの指輪を出したことも狙われた一因となった。
部屋が荒らされていたのは指輪を探すために行ったという。すでに西野さんの部屋にあることも知らずに。
なるほど、筋が通ってる。

「すごいやお
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