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名探偵と料理人
第三十一話 -世紀末の魔術師(4/6)-
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俺はラウンジから離れてしまったので「彼女」の同行を監視するために感覚を広げたままにしていた。その為、この白鳥さんの顔をした人物が以前史郎さんや蘭ちゃんに変装した人間と同一人物の匂いをしていることに気付けた。普段だったらそこまで面識がないので気付けなかったかもしれないが気を張っている俺の前に出てきたのが不運だったな。

「……くっそ、やっぱり話しかけるじゃなかった…」
「まあ、今は非常事態で集中してたからな。でもよく調べてるじゃないか。事件現場では確かに初対面だし」
「まさかパーティで知己を得ているなんてな。そこまで調べきれねえよ」
「撃たれたって聞いたけど、案外大丈夫そうだな。因みに白鳥さん本人は?」
「ああ、彼なら休暇で軽井沢さ。そこで休暇を切り上げて仕事に出てきたって形で潜入したのさ。撃たれた件は、まあ下から上方向への狙撃だったこと、高度がまだそれなりだったこと、モノクルにあたったことから奇跡的に無傷にすんだよ。まあ撃たれた衝撃を逃がすために体勢を崩しちまってエッグを落としちまったけどな…」
「ふーん、なるほ『もしもし博士』ど…」

キッドと会話を続けているといつの間にか10分たっていたのか、新ちゃんは博士に折り返しの連絡をしていた……って。

「キッド、その耳につけているのは……」
「ん?ああ、これね。盗・聴・器。……それにしても「新一君」ねえ?」

…うかつだった。確かに今電話口で博士は新ちゃんの事を、コナンを「新一君」と呼んでいた。

「成程。やっまり江戸川コナンは≪あの≫工藤新一と同一人物だったってわけね」
「…何を言ってるんだ?新ちゃんは高校生でコナン君は小学生だぞ?」
「まあ、普通はありえねーけどな?オレも色々調べたんだよ。そうしたら「江戸川コナン」なんて戸籍は存在しねーし、工藤新一が表舞台から姿を消した同日にあのボウズは現れた。まあ他にも根拠になることはあるがここでは割愛させてもらうぜ?オレの探しているビッグジュエルの「パンドラ」も不老不死っつうありえねえ願いを叶えてくれるってんで人を殺してまで探している組織がいるし…まあ知り合いには魔女がいるし、大人がガキになる何かがこの世にあるかもって考えたわけだ」
「…」

これは誤魔化しは利かない…かな?それにしてもキッドの目的知っちゃったよ。俺の集めた資料じゃ不明ってなってたが。成程、その「パンドラ」って宝石の存在は知っているがどれかが分からないからビッグジュエルを盗んでは返すを繰り返しているわけか。

「それで?それが事実として君はどうする?」
「そうさなー、ここはあのボウズへの貸1ってことで手を打つさ」
「……へぇ?」
「誰が信じるかはともかくとして、情報を漏らすなんてすりゃあオメーがオレを捕まえに来るだろ?お前も俺の正体に気付いても何もし
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