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名探偵と料理人
第三十一話 -世紀末の魔術師(4/6)-
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園子ちゃんを引き連れて先に行ってしまった小五郎さんたちを追った。
VIP区画から一般客室の区画に入り、しばらく進むと廊下に西野さん、史郎さんが見えた…ということはあの部屋が寒川さんの部屋か。

「鈴木会長、これは殺人事件です!すぐに警察に連絡を!!」
「は、はい今すぐに…そ、園子。それに龍斗君も。どうしてここに?」
「寒川さんが……人が死ぬなんて異常事態が起きたんです。身内同士が近くにいる方がいいと思いまして園子ちゃんを史郎さんに会わせるために連れてきたんです。後、コナン君の回収を」
「な、なるほど。それはあ園子、ついてきなさい…西野君、君はほかの乗客の皆さんにも事情を説明してラウンジに集まってもらいなさい、単独行動は出来るだけ避けるように」
「わ、わかりました!」

史郎さんと園子ちゃん、西野さんはそれぞれの方向に廊下を歩いて行った。

「さて、と。小五郎さん。蘭ちゃんがコナン君を心配していたんできたんですけど」
「ああ、わざわざすまないな。ほらボウズ!龍斗君と一緒に部屋に戻ってろ!」
「でも、それだと小五郎さんが一人になってしまいますよ?」
「む?それもそうなんだが……まいったなこりゃ。現場に一人というのは後々問題になるかもしれんしな…」

俺と話していた小五郎さんは寒川さんお部屋を見渡すと、テーブルに置いてあるカギに気付い…あ、俺と小五郎さんが話している間に現場を調べている新ちゃんにも気づいたな。

「くぅおら!このガキ、さっき投げられたのじゃあ足りんかったかぁ〜!現場をうろちょろするんじゃねえ!」
「うわっ!」

おー、新ちゃんは山なりに大きく投げられて廊下、つまり俺の所に飛んできた…って頭が下向きだからこのままだとちょっと危ないか。

「……やあコナン君、大丈夫かい?」
「あ、ありがとう龍斗にいちゃん(助けるにしても片足宙づりはいくらなんでもねーだろうよ!?)」
「(いやあ、左足が目の前にあったんでつい)それじゃあ小五郎さん、俺達もラウンジの方に」
「ああ、そうだな」

小五郎さんは寒川さんの部屋に鍵をかけ俺達は警察の到着をラウンジで待つことになった。

「いや、おろせ……降ろしてよ、龍斗にいちゃん!!」





客船を動かくために必要な最小限の人数を残し、乗船していた人たちはすべてラウンジへと集まっていた。制服警官の人たちにはここで待機するように言われた。勿論紅葉と蘭ちゃんもだ。新ちゃんは……警察の人たちが来たと同時にまた現場に舞い戻ってしまった。…こんな頻繁に小学生が消えるとは蘭ちゃんの心労が身に染みるな。
ラウンジに来るまでに道すがら聞いた話によると寒川さんは銃殺されていたらしい。まさか、と思いみんなが集まったところで「嗅覚」を開放した……っ!まさかあの人なのか…?
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