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名探偵と料理人
第三十話 -世紀末の魔術師(3/6)-
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「えぇ?私、5月3日!2日違いね!」

へえ、二人とも新ちゃんと1日違いなんだ。ここにいたら面白かった…のに。あ。

「じゃあ、二人とも僕と1日ち…もがっ!」

何かを口走りそうになった新ちゃんに隣からカヌレを口に突っ込む。

「僕≪と≫じゃなくて≪の知り合いの兄ちゃんと≫1日違い、でしょ?(何を口走りそうになったかわかってる新ちゃん?)」
「(…やっべ、確かに迂闊だった!すまねえ龍斗!)そ、そうそう。知り合いの新一にいちゃんと1日違いだ!」
「へえ、まさか3日続けて誕生日が続くなんて!珍しいこともあるものね」
「ですね。その新一って言うのも俺の幼馴染みで…」

話題をそらしながらそっと蘭ちゃんの方を見て…うん、何かを考えている様子もないし。インターセプトは成功したかな?それにしてもあのおみくじ、ほんとによく当たるわ。
その後、暫く話題を転々とさせながらも和やかに時間は過ぎていった。…カヌレをどうやって作ったかを聞かれた時は困ったけどね。休ませる時間の短縮とか…教えられなくてごめんなさい、夏美さん。





夕方になり、俺、新ちゃん、夏美さん、浦思さんの4人は暑さも和らいだだろうということでデッキに来ていた。女子高生3人組はもう少し部屋で話していたいそうだ。周りを見てみると皆さんデッキで思い思いの場所で寛いでいるようだった。

「ん?おお、夏美さんに青蘭さん!あなた方も一緒にどうです?」
「よろしいですか?」
「ええ、どうぞどうぞ!」

デッキでビールを飲んでいた小五郎さんがこちらに気付き大人二人をお酒に誘っていた。寒川さんと史郎さんも同じ席についていて席がいっぱいになってしまったので俺と新ちゃんは別のテーブルに座った。

「ん?…おぉ〜いやあ、色っぽくてええですなあぁ〜」
「ったく、しょうがねえなあ。このおやじ…」
「どうかした?コナン君」
「ああ、いや。おっちゃんが青蘭さんが組んだ足からを見て鼻の下を伸ばしてたからな」
「ああ……」

確かに青蘭さんの方に目を向けると白い足がチャイナ服のスリッドから見えていた。うーん、ああいう大人の色気はまだ紅葉にはない、か?いやそうでもないか。

「ささ、どうぞどうぞ」
「ありがとうございます…!っ。寒川さん、そのペンダント…」
「おっと、流石はロマノフ王朝研究家。見るかい?」

そう言うと、首からかけていたネックレスを浦思さんに手渡した。…あれ?

(新ちゃん、寒川さんあんなのつけてたっけ?)
(いや、オレもそう思ってたところだ。龍斗も見おぼえないってことは付けてなかったってことだな)

周りに聞こえないようにこそこそ話しているとネックレスの指輪の内側を見ていた浦思さんが顔色を変えた。

「マリア…もしかしてこれはニ
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