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名探偵と料理人
第三十話 -世紀末の魔術師(3/6)-
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の中から、必要なものを取出し調理を始めた。ティータイムに合わせるため、時間のかかる工程は裏のチャンネルの時間の流れをいじってはやめて、と。

―ピンポーン――

「ゴメン紅葉、出てもらえる?」
「ええよー……え?」
「可愛い顔だねぇ、ごちそうさま♪」

どうやら来客は寒川さんだったようだ。

「何の用事だって?すぐにどこかへ行ってしまったみたいだけど」
「なんやよう分かりません。ドアを開けたところを撮られただけや」
「何だったんだろうね?出会いがしらの女性を撮るなんて余り行儀のいいことではないけれど……」
「せやね。まあ気にしても仕方ありません」

寒川さんの来訪以降、しばらくは何事もなく紅葉と雑談をしながら調理を続けた。





―ピンポーン――

「ん?また来客か…次は俺が出るよ。後は焼き上がるのを待つだけでキッチンにいなくてもいいしね」
「分かったー、お願いしますー」

そう言って俺はキッチンから扉の方へ向かった。紅葉はいきなりドアを開けていたがさっきのこともあり俺はのぞき穴から相手を確認し、ドアを開けた。

「どうしたの園子ちゃんコナン君、それに浦思さん?」
「いやぁー、蘭の部屋でお茶会兼女子界でも開こうかなってね。それで美女にお誘いをかけてたのよ。も・ち・ろ・ん、龍斗君も。どう…って何、すっごくいい匂い!お菓子作ってたの!?」

部屋に顔を突っ込んではすはすしている園子ちゃんに若干引きながら俺は答えた。

「あ、ああ。せっかくキッチンがあったし、俺達もお茶会でも開こうかなと思ってね。『チン!』…っと、出来上がったみたいだね。じゃあこれもって蘭ちゃんたちの部屋に行こうか。紅葉もそれでいい?」
「ウチは構いません。ほんならいきましょか?」

焼き上がったカヌレを手早く盛り付け、俺達は蘭ちゃんの部屋に向かった。

「こんにちは。お邪魔するよ」
「遊びに来ましたー」
「いらっしゃい、龍斗君、紅葉ちゃん…って!龍斗君その手に持っているのは?」
「ああ。さっき作ったカヌレ。時間も丁度いいしお茶会でもしようかと作ってたんだ。…園子ちゃんの想定していた面子もそろったみたいだし紅茶でも入れるよ」
「え?でも悪いよ、お菓子を作ってきてくれたのに紅茶もだなんて…」
「いいからいいから。それにおれはおかしづくりだけじゃなくて料理全般が好きなのは知っているでしょう?だから任せて」

そう押し切り、俺は蘭ちゃんたちの部屋のキッチンを借りて紅茶を入れることにした。部屋の内装は俺達のものとそう変わらないようなので迷うことなくキッチンには行けたんだけど…なんで窓際に鳩が?聞いてみるとエッグが落ちていた傍に怪我をしていて落ちていたので手当てをしたそうだ。キッドのか?
俺がキッチンで紅茶を入
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