第二十九話 -世紀末の魔術師(2/6)-
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字を刻むとき。この犯行時刻がどーしてもわからん…」
「それってあいうえおのことなんちゃう?」
「なに?」
「あいうえおの12番目ってことは「し」?」
「じゃあ、四時ってこと!?」
「いや、キッドの予告にしては単純すぎる…」
「ふっふふ、分かりましたよ中森警部。あいうえおではなくてアルファベット、ずばり「L」!」
「なるほど、さすがは名探偵!おみごとです!!」
「なーに、私にかかればこのくらい!」
「確かにL、つまり午前三時なら黄昏の乙女にも合致する!」
「待ってろよぅ、怪盗キッド!」
いや、あいうえおもそうだがロシアの宝物で英語は使わないんじゃないか?キッドって盗むものになぞらえて暗号を作っている節があるって新ちゃん言ってたし。
「なあなあ、龍斗。ホントに三時やと思う?ウチにはどーにもしっくりきません」
「俺も。ロシアのもので英語というのは何とも…でも今は他に手がかりはないからな…」
小声で俺に聞いてくる紅葉。彼女もどこか引っかかっているようだ。とはいえ、俺もこういうまどろっこしいものを考えるのは得意ではないからなあ。ちらっと見たら新ちゃんも納得していないようだった。
―
俺達未成年組は大阪住みが二人もいるとのこともあり大阪観光をすることになった。最初に訪れたのは難波布袋神社。ここのおみくじは良く当たるとの評判らしい。
「わあ!私大吉!!」
「え?どれどれ!」
「えっと。『待ち人:恋人とは秋の祭りで再会します』だって。…秋のお祭り?」
「秋のお祭り言うたら岸和田のだんじり祭りがあるなぁ」
「ウチは東京に移ってから秋は今年が初体験ですからお祭りはよう知りませんなあ。園子ちゃん、なにか思い当たる物あります?」
「うーん、なんだろ。あ。東京よさこいが10月にあったような。そこに新一君が現れるってこと!?」
(んなわけねーって)
「もしそうならよかったやん!東京のお祭りってあんま行ったことないしウチも行こうかな。ウチだけ工藤君に会うたことないし今度こそ会わせて―な!」
はて?秋に何かあるのかね。まあ元に戻るなら俺も近くにいるだろうし心の隅にでも置いておくかな。
「さて、と。問題は午前三時までどうやって過ごすかやけど、まあとりあえず何か美味いもんでも…うん?」
平ちゃんが何かを言いかけて新ちゃんを見て、俺を見て。もう一回新ちゃんを見た。その新ちゃんはというと何やら思案している様子だ。
「和葉。お前その3人を案内したれや」
「え、平次は?」
「オレは龍斗とこのちっさいのを案内する」
「どうして?一緒に行こうよ」
「男は男同士がええんや。なあ龍斗。コ、コ、コナ、コ、コナン君?」
「うん!」(早く慣れろよな、おい)
(ほっほー。エラそやないか、ばらしてもええん
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