第二十六話 -二十年目の殺意 シンフォニー号連続殺人事件-
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―――――ザパァン…
「「!!」」
「ね、ねえ今水の音がしなかった!?」
「ん?」
「カツオでも跳ねたんじゃないか?」
「ううん!絶対したよ、変な水の音!ねえ龍斗にいちゃん!…龍斗にいちゃん?」
「あ、ああ!小五郎さん。俺も聞こえました。あの水音は魚が跳ねたような小さな音じゃなかったですよ!」
「た、龍斗君も聞こえたのかい?」
「くっ!」
「あ、コナン君!?」
新ちゃんは突然走り出して船尾のほうに向かっていった。小五郎さんと蘭ちゃんもその後を追っていった。くっそ、油断した。まさか平ちゃんが襲われるとは!新ちゃんは音だけが聞こえたみたいだけど俺はその発生源が船首の方だというのが分かる。感覚を広げてみると…よかった、海の上で浮かんでるし心音もしっかりしてる。ばしゃばしゃって音がするからしっかり意識もあるね。距離は…約1.5kmか。でもどんどん離されてしまうから急がないと。
俺は走ってブリッジに行き、人が海に落ちたことを伝えた。
「なんだと、それは本当かい!?」
「ええ、落ちてからもう3分は経ってます。救命胴衣なんてつけてないんです、急いで戻らないと!」
「わ、分かった!」
俺は船長に落水の事を伝えた後、平ちゃんが落ちたであろう船首に向かった。…血の跡、そして舳先に縄梯子か。あの人誰だ?まだ息はあるみたいだけど。
取りあえずこれを伝えるために船尾に行った新ちゃんがいるであろう船尾に行った。
「これしか残っていないのよ、父の遺品はね…って、あら?船が旋回している?」
船尾に行ってみると鮫崎さん以外の乗客が船尾に集まっていた。
「俺が船長に言って船の航路を逆走してもらったんですよ」
「え?」
「蘭ちゃん、ココにいない鮫崎さんを呼んで来てもらえる?」
「う、うん」
蘭ちゃんは了承してくれて船内に戻って行った。
「それで?確かにこのガキや龍斗君は水音を聞いたって言うけど流石にそれだけじゃあ」
「小五郎さん、ココは俺を信じてください。平ちゃんは…関西の高校生探偵は襲われて海に落ちたんですよ。船首で、おそらくは殴られて…ね?」
「な、なんだと!?」
殴られて、の所で俺は鯨井さんを睨んだ。運がいいのか悪いのか、彼のシャツの袖口から血の匂いがする。これはさっき船首で確認した血と同じものだ。赤いシャツだから気づいていないか。おーおー、青くなってるな。でも許さないよ?新ちゃんたちの推理を待っていたけどこうなったらもうとどめさしてやるよ。
「おいおい兄ちゃん、蘭ちゃんに呼ばれてきたけど何の騒ぎだこれは」
「あ、鮫崎さん。これで乗客は全員ですかね。じゃあ船首の方に」
そして全員で船首の方に移動した。
「さて。さっきなんですがね。俺とコナン君は何かが落水する音を聞きました」
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