第二十六話 -二十年目の殺意 シンフォニー号連続殺人事件-
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の?」
「それが全然やな。ありゃあらちがあかへんな」
「ふーん……」
「ちょ、おい龍斗?」
俺は平ちゃんの言葉を無視して鯨井さんに近づいていった。
「それでですね警視殿……ん?どうしたんだい龍斗君?」
「どうも、小五郎さん。とんでもないことになってしまいましたね」
「ああ。せっかくの旅行がぱあだ。それにしても今日の夕食は龍斗君が担当していたんだね。とても美味かったよ!」
「そういってもらえると嬉しいです」
「おい、毛利。この兄ちゃんはなんなんだ?」
「ああ、彼はですね…」
俺が食堂に合流するちょっと後に戻ってきた小五郎さんが鮫崎さんへの報告を行っているのを遮ってしまったが、彼は気にすることなく俺の事を鮫崎さんに説明した。
「なるほど、そういう知り合いか。だが君はこの男に何かようか?」
「そうそう、龍斗君の知り合いかい?」
「いえ、そういうわけでは。……どうも」
「な、なんだい君は。私の周りを一周して」
「いえ。なんでも…」
「「「?」」」
「それで遮ってしまった俺が言うのもなんですが小五郎さん、鮫崎さんに何か報告があったようですが」
「ああ、そうだった!警視殿、スタッフに確認を行ったところ爆発が起こった時にはスタッフ全員が二人以上で行動しておりアリバイはあるそうです」
「あ、俺も爆発が起きたときは朝食の仕込みを食堂スタッフの皆とやってました」
「そういや龍斗君のアリバイは確認してなかったか。まあ君を疑う事なんてないが」
「…それで?つまりアリバイがないのが今もどこかに姿をくらましている叶才三だけってわけか…」
「あら?もう一人いるじゃない?ホラ、気分悪そうにして部屋に戻った亀田って人。あの後ずっと姿を見せないけど」
「そーいえばそうですな」
「だったら早く部屋へ行ってここに連れて来んか!」
「は、はい!」
「ほんならオレもそれにつきあうたるわ!」
「ボクもー!」
乗客に一人である磯貝さんが爆発前から姿が見えない亀田さんの事を教えてくれた。そこで毛利一行と俺と平ちゃんの5人で亀田さんの部屋に行くことになった。一応、何かの役にたつかもしれないし感覚を広げておいてっと。
「たく、なんだよおまえらぞろぞろと」
「いーじゃない、みんなでいた方が安全だし!」
「せやせや、こっちは空手の達人のねーちゃんに日本刀を素手でへし折る龍斗もおるんや。どんな奴が来ても返り討ちやで」
「ははは……って龍斗にいちゃん、どうしたの部屋の前で立ち止まって」
「いや。この7号室って誰の部屋かなって」
「確か、最後に船に乗ってきた海老名さんだよ。丁度ボクたちが受付をしている時に来たから知ってるんだ。どうかしたの?」
「ん。また後でね」
「おーい、亀田さんの部屋に着いたぞ!」
そういって小五郎
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