ペルソナ3
1974話
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まぁ、桐条鴻悦が起こした影時間はもう数ヶ月で解決する事になる以上、その効果が具体的にどこまで広まるのか……というのは、微妙なとことだと思わないでもないが。
ともあれ、今必要なのは2人が納得した結論を出す事だ。
多少詭弁に近い内容であってもそうしなければ、いつまでもこの2人の意見は平行線のままなのだから。
「じゃあ、話はそれで決まりだな。美鶴がどこの大学に行くかとか、シャドウ対策班をどのような人員や機材を集めて、どのくらいの規模にするのか……ってのは、2人でしっかりと話し合って決めてくれ」
もっとも、美鶴であればどこの大学でも喜んで入学させるだろうが。
成績は常に1位で、生徒会長をやり、家は桐条グループで大口の寄付を望める。
おまけに美鶴も美人としか言いようがない顔立ちで、大学の顔としてこれ以上の存在はそうそういない。
……まぁ、自分にも他人にも厳しく、下手をすれば処刑される可能性があるが……普通の人間相手に、ペルソナを使った処刑をするような事はないと信じたい。
シャドウ対策班については、俺が考えるべき事はない。
いや、もし何かあった時の戦力として、外部協力員くらいならやってもいいと思うが。
「さて、話も大体決まったところで、折角だし料理を楽しむとするかな。……うん、この焼き魚は美味いな」
これ以上面倒な話は勘弁して欲しいので、俺はそのまま料理を楽しむのだった。
「……さて、アクセル。早速本題だが」
一通りの話が終わり、美鶴は先に帰るように武治に言われて部屋を出ていき、残るのは俺と武治の2人だけになる。
テーブルの上にあった料理も片付けられ、現在は軽く摘まめる料理が幾つかあるだけだ。
一口サイズの焼きおにぎりとか。
そのおにぎりは普通に食べる以外にも、茶碗に入れてわさびや白髪ネギといった薬味を入れて、出汁茶漬けとして食べる方法も用意されている。
いわば、料理の締めって奴だな。
そんなお茶漬けを食べながら、俺は武治に視線を向ける。
「本題か。美鶴を帰したって事は、やっぱり幾月の件か?」
「そうだ。お前に言われてから色々と調べているが、現在のところは限りなく黒に近い灰色と言ってもいい。特に屋久島で見た映像を加工したのは、ほぼ幾月で間違いないだろう。内部監査からの報告によれば、幾月のコンピュータにそれらしい痕跡が残っていたそうだ」
「……なるほど」
この場合、コンピュータにその痕跡を残したままだった幾月の間抜けさ加減を喜ぶべきなのか?
ただ、普通なら見つけた映像を加工するなんて真似をする場合、用心深く行動する筈だ。何だって、痕跡……ログをそのままにしておく?
幾月だって、映像に加工したのを見つかれば、自分が怪しまれるのは確実だと思っ
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