ペルソナ3
1974話
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送られてくる。
まぁ、強豪校の剣道部ともなれば、練習が厳しくても当然なのだろう。
最近は短期集中型の練習が効率いいとか聞く時もあるけど、どんなスポーツにしろ、強豪校で練習時間が短いという事はない筈だ。
あくまでも俺の知ってる限りだから、実際には違うかもしれないが。
「訳あり、か」
「ああ。取りあえず今は皆で面倒を見ている。その辺は心配いらないだろう」
そう告げる美鶴だったが、幾月の住んでいる寮に小学生を入れておいて悪影響がないとは……正直、思えないんだが。
もっとも、美鶴は幾月が裏切っている可能性があるという事を知らない以上、それを気にしろという方が無理があるのだが。
……にしても、なんだってまた小学生が。
その訳ありって部分が若干気になるけど、それを言わないという事は、恐らく相応の理由がある筈だ。
「小学生、か。長鳴神社の境内には小学生が結構遊びに来てるって話だし、そこに遊びに行かせてもいいんじゃないか?」
「ふむ、そうだな。それも面白いかもしれない」
そうして、取りあえず話題は美鶴の進路から逸れる……かと思いきや、20分程話していると、何故か再びそちらに話は戻ってしまう。
「ですから、お父様。お願いします。高校を卒業した後は、私にも桐条グループの経営に関わらせて下さい」
「まだ早い。そもそも、今のお前で桐条グループを……何万人、何十万人といった人達の生活を支えられると思うのか?」
「それは……勿論今の私では無理でしょう。ですが、今すぐに私がそうならなければならないとは思いません。まずはお父様の秘書という事で……」
「却下だ。そもそも、今の状況で桐条グループの経営に関わるにしても、美鶴は知識が決定的に足りていない。私の秘書と言っていたが、その秘書にしてもしっかりと知識がなければならん。その知識を得る為には、大学に行って専門の教育を受ける必要がある」
「それは……」
その辺りは、美鶴にとっても痛いところだったのだろう。それ以上は何も言えなくなる。
さて、このままだと武治と美鶴の2人にとって色々と不味い事になるのは確実だ。
となると、ここで口を挟む必要があるか。
「提案だ」
進路についての話になってから、ずっと黙っていた俺が突然口を開いたのが驚いたのだろう。美鶴と武治の2人は、揃ってこっちに視線を向けてくる。
そんな視線を感じながら、俺は言葉通り1つの提案を口にする。
「美鶴は桐条グループの経営に関わりたい、武治は美鶴に大学に行って専門の勉強をして貰いたい。前提となるお互いの希望はこれでいいな?」
そう尋ねると、2人は揃って頷く。
「なら、話は簡単だ。美鶴は大学に行きながら、桐条グループの経営に関わればいい。勿論、本当の意味での経営じゃな
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