暁 〜小説投稿サイト〜
魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
第六十六話
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
草木も眠る丑三つ時、なんて言い回しがある。

草木すらも静まりかえり、魑魅魍魎が跳梁跋扈し、丑の刻参りの白装束が往来する時間。

"魔"が動く時間。

篠ノ之神社本殿前、そこで俺は箒を待っていた。

やがて、暗闇の中に二つの人影が見えてきた。

「おお箒、戦場ヶ原ひたぎさんは来たか?」

「ああ、連れてきた」

「説明は?」

「一通りやったぞ」

暗闇から、巫女服の箒と白い私服の戦場ヶ原ひたぎさんが現れた。

「貴方…神主なのかしら?」

「いや、神主じゃない。免許すら無いしこの神社の血族でもない。
この神社の居候で神主見習いだよ」

「…………」

「ただし箒はこの神社の正当な後継者だ」

「そんな話は聞いてないのだが…」

「うん、誰も言ってない。だけど血筋的にはそうなる」

さーてと…

「出来ればさっさと終わらせたいし、やろう。
本殿の中に"場"をつくって結界をはってあるから入ろうか」

二人を本殿の中に入れる。

一応柳韻さんに習った通り、本殿の神棚に正式の装飾を施し、床にも場を浄める陣を書いておいた。

「さて、ここからは神前だ。
箒はわかっているだろうが目を伏せて低姿勢で居て欲しい」

二人が結界に足を踏み入れたのを確認して、戦場ヶ原ひたぎさんに御猪口を差し出す。

「舐めるだけでいいから」

彼女が、御猪口を受け取った。

「一夏、私は…」

「お前は飲むな、口すら付けるな」

箒に飲ませたらどうなる事か…

彼女が御猪口の日本酒を舐める。

「飲んだね? じゃぁリラックスしようか。
目を閉じて。いまから質問するから答えていって」

名前や生年月日など必要な質問とどうでもいい質問を織り交ぜて、20程質問をした後、本題に入る。

「今までで、一番辛かった事は?」

「……………」

「どうした?一番辛かった出来事だよ」

沈黙。

答えたくないという意志。

だけど彼女は、勇気を振り絞って、言葉を紡いだ。

「お母さんが、悪い宗教に…嵌まったこと…」

「日本では宗教の自由が認められてるぜ?
それだけじゃぁないんだろう?」

「………」

「そのあと。そのあとに何があった?」

「浄化…だと言って…幹部の人が、私を犯そうとしたわ」

「"犯そうと"、っつーことは未遂だったのか?」

「近くにあったスパイクで殴ってやったわ」

「ああ、陸上部だもんな…。
で?」

「私は助かった…けれど…」

「けれど?」

「お母さんは、私を助けなかった…
どころか、私を詰ったわ…」

「アンタが幹部を殴ったから?」

「そう、その上…」

「アンタの
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ