36部分:第三話 再会その十一
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った。
彼女の横顔を見た。あの横顔をだ。
それを見てしまって見惚れてしまった。足が止まった。
それは一瞬である。だがその一瞬がだ。彼の運命を決めてしまった。
動きを止めた彼はだ。足を踏み締めていた。それで靴と緑の絨毯との間で音が出てしまった。そしてその音によってであった。
彼女は顔をだ。彼に向けたのだった。それで彼を見てしまった。
「えっ・・・・・・」
「貴方は」
御互いに目を合わせてしまった。それはもう避けられなかった。二人はだ。ここでまた出会いそのうえでだ。何かがはじまろうとしていたのだ。
第三話 完
2011・3・5
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