第四十九話 安くったって良いじゃない、水着回なんだから
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通に日本人が食べる方のウナギはウナギ目ウナギ科である。
「そうなんですか……って……あ、止みましたよ」
初春さんが御坂さんのツッコミを軽く受け流していると、またもやシチュエーションが切り替わった。
「わぁ、綺麗な星空。ねえ、見て。あそこに地……球……が……ぁ…………って、月面かいっ!!」
さすが御坂さん、見事なノリツッコミである。
「でも、綺麗ですね」
「そうですね」
「ってか、今までみたいに環境に合わせた設定されてたら、呼吸できなくて死んでるよね」
湾内さんや泡浮さんが感動している中、俺だけは別のことを考えてしまった。もし、ここの環境が月面と同じに設定されたとしたらほぼ真空状態になるわけで、呼吸云々以前に、肺や腸内の空気を体で押さえつける事が出来なければ体ごと破裂しててもおかしくないし、日の当たる月面は確か二百度以上の温度になっていたはずなので、どうあっても即死は免れないと思ったのである。まあ、そんな環境を完全再現しよう物なら間違いなく死人が出てるわけで、流石にそこまでするのは却下されたのだろう。っていうか、それならあの雪山とか灼熱の砂漠の再現ももうちょっと何とかして欲しかったものである。
「ちょっと、皆さん。あれをご覧になって!」
『なぁっ!!』
婚后さんが叫ぶので、指さされた方を見てみると、そこには黒い壁が……というか、完全に2○○1年宇宙の旅という映画のモノリスじゃんっていう代物が鎮座していた。いや、もしかしたらシンクロ率がどうこう言ってたり使徒と戦ったりするアニメで、主人公の父親に当たる人物と会議していたサウンドオンリーな奴らなのかも知れないが、一体どんなシチュエーションを想定しているんだろう。
『すみません、ちょっと調整が必要みたいなので、景色を変えさせて貰いますね』
「今度は何ですの?」
担当さんのアナウンスが入りようやく周囲の風景が普通に戻ると、白井さんが周囲を見回しながら呟く。今までのことがあるので、白井さんが疑心暗鬼になるのも仕方の無い所だろう。だが、白井さんの心配を余所にごく普通のキャンプ場となっていた。
「キャンプ場?」
御坂さんが呟くと向こうから担当さんがやってきた。
「あの、ごめんなさい。環境設定システムがエラーを起こしてしまって、すぐ直ると思いますからしばらく休憩してて下さい」
それだけ言うと担当さんは会釈をして戻っていく。
「あ、そうそう。その材料は本物ですからご自由にどうぞ」
戻る途中、思い出したように振り向いて近くに並べてあった食材を指さして言うと、そのまま戻って行ってしまった。まあ、キャンプ場で食材が用意してあるということは、自分達で調理して食べて下さいという事なのだろうが、いくら何でも
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