第四十九話 安くったって良いじゃない、水着回なんだから
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見えるようにしないと駄目だよ」
基本的には水着のモデルをやっているわけで、水着が見えないと撮影しても意味がないと思ったのだ。まあ、それで初春さんが助かるかどうかは俺の関与する所では無い。
「ドリンクがあったから持ってきたけど、休憩にする?」
新しいお盆にまた二つのトロピカルドリンクを乗せると、今度はビーチバレーをしている常盤台水泳部の二人に差し入れる。
「あ、ありがとうございます。頂きますわ」
「おいしそうですわね。ありがとうございます」
二人がビーチバレーをやめてドリンクを取りに来る。ちょうど近くの木陰に折りたたみ式のテーブルと椅子が置いてあるので、そこで少し休憩するようだ。
「常盤台の水泳部って聞いてたからもっと海で泳ぐのかと思ったけど、そうでも無いんだね」
「そうですわねぇ。確かに泳ぐのは好きですし、泳いでも良いのですが……」
「私達は海で泳いだことが無いので、あの波の中で泳ぐのはちょっと……」
俺が疑問に思っていたことを口にすると、湾内さんと泡浮さんがそれぞれ答えてくれた。二人がいつ頃から学園都市に居るのかは分からないが、学園都市に来てからだと確かに本物の海で泳ぐ機会は少ないだろう。けれども俺は言いたい、本物の海でこれだけ波が穏やかな日は滅多に無いと。まあ、瀬戸内海ならこれぐらいが普通だったような気もするけど……。
「それに、海水の塩分は余り水着にはよろしくありませんし……」
湾内さんは水着のダメージにも気を遣っているようだが、自分の水着というならともかく、これはメーカーの用意した水着でこの場もメーカーの用意したシチュエーションなので、この海なら入っても全然問題ないと思う。というか、この海に入って水着に問題が出るようなら、それはメーカー側の失敗であって俺達側には非が無いはずである。
「あー、そうだったんだ。御坂さんもワンピースタイプ選んでるけど、特に泡浮さんのは本格的な競泳用水着だったから本気で泳ぐつもりなのかと思ってたんだけどね」
「いつも着ているのに近いので、私はやっぱりこういう方がしっくりくると言いますか、どうしてもビキニとかのセパレートタイプには抵抗がありまして……」
湾内さんはビーチで遊ぶのが似合いそうなビキニの水着なのだが、泡浮さんの選んだ水着は恐らく競技用の競泳水着なのである。それに対して同じワンピースタイプでも御坂さんの水着はどっちかと言えばフィットネス用途っぽく見える水着だ。
「ところで、神代さんは白井さんや御坂様とどのような関係が?」
「元々は初春さんが白井さんとジャッジメントで一緒って所から始まってるんだけど、初春さんが御坂さんの大ファンで、白井さんを通じて紹介して貰って一緒に遊んでた所にウチが出くわした
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