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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第九話
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僕も正直、このケージの正体が気になっているが……クレス師匠はかなり真面目だから、中を見たくてもさっきのイリアのように止められてしまう。

――…と、言うか……今更だけど、なんで僕…こんなにケージの事を気にしてるんだろ…?
『赤い煙』のあんな生物変化を見た後に、直ぐに赤い煙を浴びたジョアンさんの住んでいるモラード村からこんな依頼が来たから…?
でも……もし本当に『そう』であるなら……あの村長は……



「――……衛司……?」


不意にそんな声が聞こえ、服の袖を引かれるような感覚に顔を向けると、メリアが心配そうに此方を見ていた。

考え過ぎてたのが顔に出ていたのだろうか。

「どうしたの、メリア…?」


「……大丈夫…だよ」


「……ぇ…?」

「……何か分からない…けど……皆居るから……衛司一人じゃないから……大丈夫……だよ…?」


メリアの唐突なそんな言葉に、思わず先程までの考えが止まってしまった。
僕ってそこまで思い込んでた表情してたんだろうか…。
でも、そんなメリアの言葉のおかげで、自分なりに大分表情が落ち着いた気がした。



「――…うん。そうだね……ありがとう、メリア」


「……ん……」



そう言った後、僕は手を伸ばすとそっとメリアの頭を撫でる。癖になってしまったのか最近、よく僕は人の頭を撫でている気がする。
落ち着け僕。よく考えたらそれは確実にセクハラだ。


撫でている対象であるメリア自身は目を細めて結構心地良さそうにしている。


「………………」


「……ぁ………」


なんとなく、手を引いてみるとメリアは小さく声を出した後、どこか心残りな表情をしてシュンと落ち込んだ様子を見せる。
何だろう……この子犬みたいな生物。
少し可哀想に見えたので再び頭を撫でると今度は機嫌良さげな笑みを見せた。
……本当になんだろうこの子。
いや、うん……普通にかわi―――


「「…………………」」



――今更だけど気付いたらイリアとクレス師匠が口論を止めて此方を見てた。
うん、ガン見で。


「――…ぁ、ご、ごめんっ!アンタらがまさか『そこまで』進んでるとは思わなくて……」


「ちょっと待ってイリア!絶対なんか勘違いしてるよねっ!?『そこまで』ってどこまでデスカっ!?」


「衛司…、メリアと一緒にしていたいのは分かるけど、今は依頼なんだからちゃんとしないと…」


「師匠っ!?アンタやけに『大丈夫、僕は分かってるから』みたいな顔してるけど色々分かってないからね!むしろ色々間違ってるからねっ!?」



「「はいはい、ごちそうさまごちそうさま」」


「アン
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