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魔法科高校の劣等生 〜極炎の紅姫〜
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使用前にやめさせるのが望ましいがな」
「あのですね!」
摩利の軽い言葉に、深紅と達也の声が重なった。
「自分たちは実技の成績が悪かったから二科生なのですが?!」
そういう達也に同意するように、深紅が強く頷く。
しかし摩利はそのもっともな指摘に対して、涼しげに、簡潔すぎる返事をした。
「構わんよ」
「何がです?!」
「力比べならわたしがいる…………っと、昼休みはそろそろ終わりだな。悪いが続きは放課後にしてくれ」
深紅と達也の意思を全く無視し、二人は放課後にまた生徒会室へと行くことになった。
??????
放課後になり、三人はまた生徒会室の方に向かった。
深紅と達也の足取りはかなり重い。
一方深雪は、二人と反対に軽い足取りだった。
「失礼します」
そう言って中に入ると、先ほどのメンバーの他に一人の男子生徒がいた。
彼が、生徒会副会長のはんぞーくんだろう。
「わたしは生徒会副会長の服部刑部です。
司波深雪さん、生徒会へようこそ」
服部が、深紅と達也を完全に無視して深雪の方に挨拶をする。
深雪の顔に、微かな怒りの色が浮かんだが、服部はそれに気づかなかった。
「おっ、来たな」
「達也くん深紅ちゃん、深雪さんもいらっしゃい。
じゃあ、あーちゃん早速お願いね」
「……はい」
あずさは真由美のあーちゃん呼びにガックリと気落ちしながらも頷いた。
「さて、わたしたちも行くか」
摩利がそう、深紅と達也に声をかける。
「どこへ、ですか?」
「風紀委員会の本部だよ。生徒会室の真下にある」
「……変わった造りですね」
深紅が若干呆れを含んだ口調でそう言う。
その時、
「ちょっと待ってください、渡辺風紀委員長!」
「どうした?服部刑部少丞範蔵副会長」
そのあまりに長ったらしい名前と、はんぞーが本名だったことに、深紅が結構本気で驚いた。
「フルネームで呼ばないでください!」
「じゃあ、服部範蔵副会長?」
「服部刑部です!学校側にもその名前で届けが受理されています……っではなくてですね!
わたしは、その一年生たちを風紀委員に指名することを反対します」
「何故だ?」
「何故って、それは彼らがウィードだからです」
服部がそう言った瞬間、摩利の目が鋭くなった。
「風紀委員長の前で堂々と違反語を使うとは……いい度胸だな」
摩利の低い声に、少し怯んだ服部だったがすぐに持ち直す。
「今更のことでしょう?それとも委員長は、全校生徒の三分の一を摘発するつもりですか?
とにかく、そこの二科生たちを風紀委員にするのは反対です」
「待ってください!」
すると今まで黙っていた深雪が、服部の言葉に被せるように口を開いた。
「兄が二科生になっているのは、兄の実力がこの学校の基準にあっていないからです。

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