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魔法科高校の劣等生 〜極炎の紅姫〜
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きませんでしょうか?」
これを聞いて、達也は頭を抱えたくなった。
重すぎる身贔屓は、他人にとって不愉快なものにしかならない
賢い深雪は、そんなことぐらい簡単にわかるはずなのに、と。
「それは無理ですね」
立ち上がった深雪に、鈴音が冷静な声でこう返す。
「現在、生徒会に入れるのは一科生だけと決まっています。
司波くんを生徒会に加えるためには、学校の規則から変える必要があります」
これに、深雪がかすかにうなだれた。
「そうでしたか……。分を弁えぬ身勝手な言動、お許しください……」
「エッ、と。じゃあ深雪さんには書記として生徒会に入っていただけると言うことで?」
「はい。精一杯努めさせていただきます」
「……チョットいいかな?」
摩利が突然、スッと手を挙げた。
「どうしたの、摩利」
「風紀委員に二科生を選んでも、規則違反にはならないよな?
現に、二科生である不知火が、風紀委員会の推薦枠で風紀委員に決まっている」
「……はぁ?!」
いきなり出てきた自分の名前。そしてありえないはずの摩利の発言に、深紅が思わず間抜けな声を出した。
「ナイスよ! そうよ、風紀委員なら問題ないじゃない。
達也くん。生徒会はあなたを風紀委員に推薦します!」
「はぁ?!」
深紅を全く無視して、話を進める真由美。
そしてまたしてもいきなりのトンデモ発言に、達也が間抜けな声を出す。
「わたしが風紀委員の推薦枠に入ってるなんて、まだ聞いてないんですけど!」
「ん?言ってなかったか?もう決定事項だぞ」
「嘘でしょ……」
信じられない−−信じたくない、でも可−−というように、頭を横に振る深紅。
「ちょっと待ってください。俺たちの意思はどうなるんですか?
第一、風紀委員がどんな委員会かも説明を受けていませんよ?」
「妹さんにもまだ、生徒会についてお話ししていませんが」
達也の抗議は虚しくも、鈴音によって論破される。
「風紀委員は、学校の風紀を維持する委員会です」
会長がそう説明した。
「……それだけですか?」
「ハイ?」
達也と深紅は、鈴音の方に視線を向ける。
若干同情の視線を送りながらも、助ける気はなさそうだ。
その隣、摩利の方に視線を向ける。
ニヤニヤと面白そうに笑うだけで、助ける気は皆無だろう。
その、隣。
あずさの顔に、狼狽の色が浮かぶ。
さらにじっと見つめる。
「あ、あの!風紀委員の主な任務は、魔法乱用による校則違反者の摘発と、魔法を併用した騒乱の取り締まりです」
外見を裏切らない気弱さだった。
「念のため確認しておきます」
「不知火、なんだ?」
「今の説明からすると、魔法使用時の騒乱も力づくで止めなければならない、ということでいいですか?」
「できれば、
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