ペルソナ3
1972話
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でもちょっと気になるから一応聞いておくわね。
そんな態度を示しながら聞いてきたゆかりだったが、俺がそれに対してする返事は……首を横に振るだけだ。
「将来的に他の世界のエルフとかが出てくれば、どうなるかは分からない。分からないが……取りあえず、今のホワイトスターにいるエルフ達とそういう関係になりたいかと聞かれれば、答えは否だな」
テュカ達エルフ族を俺が抱きたいと思えば、それこそ文句も言わずに身体を任せてくるだろう。
だが、それはあくまでも俺をアクセルではなく、混沌精霊……エルフ族にしてみれば、それこそ神に近い存在と思っているからこその行動だ。
つまり、信仰的な意味でだな。
そんな相手を抱きたいとは、俺は思わない。
エルフ族だけあって、テュカを始めとして全員が美形と呼ぶに相応しいが、身内贔屓を承知で言えば、俺の恋人達は全員がエルフ族よりも美人だと思う。
そんな相手がいるのに、わざわざエルフ族のように、俺を愛してもいない相手は抱きたいとは思えない。
いやまぁ、俺の存在はエルフ達にとっては愛以上の存在なのかもしれないが。
「ふーん。……何で?」
「簡単に言えば、エルフ達が俺に抱いているのは好意ではあっても愛ではなく……信仰だからだろうな」
個人的に、宗教というのは好きではないというのも、その辺りに関係している一因かもしれないな。
そんな風に思いながらゆかりに返すと、ようやく俺の言葉に納得したのだろう。満足そうに頷く。
「そう。でも……ファンタジーの世界か。ちょっと面白そうね」
「面白い事があるのは否定しないけど、向こうの世界はそれはそれで色々と酷いところもあるぞ? 奴隷制が普通にあったりとか」
「……そうなの?」
「ああ。……いや、正直今もそうなってるかどうかは分からないけど」
「何で?」
「その世界……門世界と俺達が名付けたファンタジー世界は、他の世界と違って俺達がその世界に行ったんじゃなくて、向こうからホワイトスターにやって来た形だからな。そのおかげで色々と問題もあったが」
正直なところ、ゲートを使わなくても門を通るだけで他の世界に行けるというあの技術は、欲しくないと言えば嘘になる。
……便利な反面、その門を通っただけで移動出来るという事は、警備的な意味では色々と問題もあるのだが。
特に大きいのは、やはり門を通れば直接向こう側に行けるという事だろう。
何をどうしても、絶対に門を通り抜けようとする者が出てくるのは間違いない。
それに……門世界とホワイトスターが行き来出来なくなった、あの意味不明な現象。
あんなのが頻繁に起こるのであれば、それこそ安心して使うような事は出来ないだろうし。
「ふーん。……ちょっと残念ね」
「そうでもない。門世界とは行き来出来
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