第八十五話 尋問の威力
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録音デスクを流し始めた。
『そうだ、オフレッサーの家を襲撃させろ。
フレーゲル男爵の許可を受けている以上、ブラウンシュヴァイク公の後ろ盾を受けた訳だから大々的に襲撃させろ。後はハイドリッヒ、お前に任せるぞ』
この音声が流されると、クラーマーが蒼い顔をして冷や汗をかき始めた。
又ズーッと黙っていたハイドリッヒ大佐が苦虫を噛み潰したような顔をし始めた。
「どうだ、此でもシラを切る気か!」
「知らん、こんな音声は合成に決まっている!!」
「既に声紋検査済みだ、卿達の声紋で一致している!」
此だけ出してもクラーマーはシラを切り続ける。
その間にも襲撃犯に対して尋問が続いていたが、
遂には自白剤を使う事も許可された結果、性犯罪者の一部がハイドリッヒ大佐から命令を受けたと吐いたのである。
その連絡はケスラーの元へ直ぐさま届き証拠をクラーマーとハイドリッヒに突きつけたのである。
しかしクラーマーは断固として関与を否定しまくり、ハイドリッヒは沈黙を続ける。
皇帝陛下はエーレンベルク元帥にそろそろ予が行こうと言い、エーレンベルク元帥を慌てさせたが、
尋問室へと2人で向かった。
クラーマーとハイドリッヒが否認しているとき、
尋問室の扉が開きなんと皇帝陛下とエーレンベルグ元帥が入室してきた。
ケスラーとブレンターノと書記官は直ぐさま跪く。
しかし縛られているクラーマーとハイドリッヒは動けない為にそのまま陛下のお姿を見てしまうことと成った。
「ブレンターノ、ケスラー御苦労じゃ」
「「御意」」
「クラーマー、未だ罪を認めぬか!」
クラーマーは怒気を見せる陛下を見て更に蒼くなる。
クラーマーとしても罪を認めたら死罪であるから必死である。
突然ハイドリッヒが笑い出した。
「アハハハハ、もう駄目ですよ閣下!」
「ハイドリッヒ陛下の御前であるぞ」
「もう諦めましょう、そうです、私がクラーマー閣下の命令でオフレッサー邸を襲撃させましたよ」
「ハイドリッヒ、何を言うか!」
陛下の御前なのに言い争いを始める2人。
「皇帝陛下に逆らっては反逆罪ですからね、閣下も私も、もうお仕舞いですよ」
「ハイドリッヒ貴様が勝手にやったことだ!」
陛下がハイドリッヒに聞く。
「ハイドリッヒとやら、誠にそちがクラーマーの指示で動いたのじゃな」
「陛下そうでございます」
「どうじゃ、クラーマー未だシラを切るか!」
「陛下、フレーゲル男爵に命令されたのです、私はブラウンシュヴァイク公が怖いので動いただけです、
私は脅されただけです、心ならずも荷担したのに過ぎません」
「ほー、ブラウンシュヴァイクとフレーゲルが唆したと言うのじゃな」
「そうでございます」
「ブレンターノ、ケスラー後は任すぞ
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