暁 〜小説投稿サイト〜
十六夜咲夜は猫を拾う。
第14話
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
ィナーが終わったあと、咲夜は白夜を部屋に案内した。レミリアに頼まれたからである。
できるだけ咲夜の部屋に近いところで、と指定があったので、自分の近くの空いてる部屋を白夜の部屋にすることにした。いつも自分が掃除をしている為、使っていなくても綺麗に保たれている。
人が使うには十分スペースもあり、生活するぶんには申し分ない家具も整っている。

『今日からここがあなたの部屋よ。好きに使ってくれて構わないわ。』
『…部屋…?私の…?』
『そうよ。設備はこれからもっと整えていくし、気に入らない部分があれば…』
『…ううん、凄く嬉しい…!ありがとうございます…!』

深々と頭を下げお礼をする白夜。
動作に合わせ、首と足首、手首についている手錠がじゃらりと金属音を立てた。

『…そういえば、ずいぶん重たそうな鎖をつけてるわね。外さないのかしら?』
『あ…は、外し方がわからなくて…でも、ついてた方が落ち着くので…大丈夫です』

通常、手錠なんてものが体に付いていたら違和感しかないと思うのだが、この子はついていた方が落ち着くらしい。
つくづく、感覚が狂ってしまっているのだなと実感する。

首についている鎖の後には大きい南京錠が付いていて、
これは鍵を開けるか、強行突破しか手段がなかった。

まあ、ついていて問題がないのなら構わないのだが。

『あ、あの…咲夜さん。私…レミリアさんに、恩を返せるように頑張ります…!』

『ええ、頑張って。』

そう宣言する白夜の顔は、あった時よりも輝き、希望に満ち溢れていていた。
まるで、漆黒の空に光り輝き存在感を放つ月のように。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ