第七幕その十一
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「いたくなるね」
「ずっとね」
「全くだね、ただ」
「ただ?」
「こうして見ているだけじゃね」
「駄目だよね」
「そう、今日も見て回らないといけないから」
その幻想的な山の中をです。
「だからね」
「出発だね」
「そうしましょう」
ずっと見ていたくともです、そうしないといけないというのです。こうしたことをお話してでした。
皆でさらに見て回りました、朝の山を。
見て回ると誰もいません、それで教授は言いました。
「どうもね」
「この山はよね」
「うん、誰もいないね」
そうだというのです。
「鳥君達にとっては幸いなことに」
「そうね、今日一日見て回って」
「そしてだね」
「確かめて」
「鳥君達のところに戻って」
「入ってもらいましょう」
その山にというのです。
「そうしましょう」
「まずはじっくりと」
「一日見て回って」
「決めましょう」
「それからね」
こうお話するのでした、そしてです。
トトはお鼻をくんくんとさせてこうも言いました。
「今のところはね」
「誰の匂いもしないの」
「うん」
そうだとです、ドロシーに答えました。
「しないよ」
「そうなのね」
「本当に誰もいないのかな」
「オズの国は広いから誰もいない場所も多くて」
「この山もかな」
「その可能性が高いわね」
ドロシーはトトのお話を聞いて真剣にこう考えだしました。
「やっぱり」
「そうだよね」
「ええ、まあ今日一日見て回るけれど」
「本当に誰もいなかったらね」
「鳥さん達に紹介しましょう」
「その時にね」
こうしたことをお話してでした、皆で回っていきますがカエルマンは森の中を見回して感動した様になって言いました。
「こうして森の中を歩いていると」
「どうしたの?」
「心地よくなってくるね」
こうボタンに答えたのでした。
「自然とね」
「そうなの」
「森林浴というのかな」
「それでなんだ」
「うん、気持ちよくなってくるよ」
こうボタンにお話します。
「森の中にいると」
「そういえば僕もかな」
ボタンはカエルマンのその言葉に頷きました。
「森の中にいるといつもね」
「気持ちよくなってくるね」
「自然とね。これが森林浴なんだね」
「森の中にあるいいものを身体の中に受けてね」
「それでなんだ」
「気持ちよくなってくるんだ」
それでというのです。
「身体の調子がよくなってね」
「成程、そうなんだ」
「じゃあこの森林浴を楽しみながら」
「この森を見て回るんだね」
「そうしていこう」
こうお話してでした、一行は山の中を見回っていきます。山の中の冒険はとても気持ちよく進んでいきました。
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